AXIS Forensic Search for Genetecについて
AXIS Forensic Search for Genetecにより、Axisデバイスのフォレンジック検索をGenetec Security Centerでも使用できるようになります。 Axisデバイスを使用する調査員は、このプラグインにより、シーン内のすべてのアクティビティの概要を得たり、関心のある特定の物体やイベントをすばやく見つけたりできます。
ファームウェア9.50以上を搭載したAxisカメラは、カメラの視野内で現在移動しているすべての物体を説明するメタデータを生成します。 Genetec Security Centerは、このデータを対応するビデオおよび音声と共に保存できます。 AXIS Forensic Search for Genetecを使用すると、このデータを分析および検索できます。
開始する前に
カメラのファームウェアが最新バージョンであることを確認してください。
物体タイプ (人、顔、車両、バイク、バス、車、トラック、またはナンバープレート) でフィルターするには:
AXIS Object Analyticsに対応しているAxis装置を使用します。プロダクトセレクターでAnalyticsフィルターを参照します。
[System > Analytics metadata (システム > 分析メタデータ)] に移動し、カメラのWebページで [Analytics Scene Description (分析シーン説明)] を有効にします。
Vehicle color (車両の色)、Upper body clothing color (上の服の色)、Lower body clothing color (下の服の色)でフィルタ処理するには、以下の設定を行います。
AXIS Object Analyticsに対応しているAxis装置を使用します。プロダクトセレクターでAnalyticsフィルターを参照します。
ARTPEC-8またはCV25を搭載したAxis装置を使用します。プロダクトセレクターでシステムオンチップフィルターを参照します。
はじめに
ワークフロー
AXIS Forensic Search for Genetecをインストールして設定するには、次のワークフローに従います。
プラグインはサーバーマシンとクライアントマシンの両方にインストールする必要があります。 複数のサーバーがあるシステムの場合は、そのうちの1つにのみプラグインをインストールしてください。
Config Tool (設定ツール) でのカメラの設定の確認
フォレンジック検索で使用するカメラの設定が正しいことを確認してください。
カメラがまだ追加されていない場合は、Config Tool (設定ツール) に移動し、それらのカメラを追加します。
必要に応じて、カメラの録画設定を更新します。 フォレンジック検索プラグインを使用するには、ビデオとメタデータの両方を録画する必要があります。 フォレンジック検索は、録画されたデータのみを検索します。 録画が行われていない場合、フォレンジック検索でデータは見つかりません。
録画フレームレートを [All frames (すべてのフレーム)]、または10以上に設定します。
サーバーへのプラグインのインストール
インストールファイルを見つけます。
Genetec Serverで、
Axis forensic search for Genetec.exe
を実行します。インストールファイルにより、Security Center Serverが再起動されます。
プラグインの設定
カメラに登録された各物体は、サーバー上の約500バイトのディスク領域を使用します。 この数字を使用して、フォレンジック検索に追加したカメラ1台ごとにサーバーに確保する必要があるストレージ容量を見積もります。
シーンタイプ別の1日あたりの物体数:
- 動きの少ないシーン (2,500物体/日) (荷物搬入口)
- 動きの多いシーン (25,000物体/日) (駐車場)
- 混雑シーン (250,000物体/日) (交差点)
サーバーでプラグインを設定するには:
AXIS Forensic Search for Genetecを追加する:
Config Tool (設定ツール) で、Tasks > Plugins (タスク > プラグイン)] に移動します。
[Add an entity (エンティティの追加)] をクリックし、[Plugin (プラグイン)] を選択します。
[AXIS Forensic Search for Genetec] を選択し、[Next (次へ)] をクリックして、画面の指示に従います。
オペレーターにフォレンジック検索を許可するカメラを選択します。 オペレーターは、Security Deskでフォレンジック検索レポートを作成するときに、これらのカメラから選択できるようになります。
プラグイン名をクリックします。
[Camera selection (カメラの選択)] に移動し、[Add camera (カメラの追加)] をクリックします。
Security Centerでメタデータが有効になっているAxisカメラのリストが表示されます。
該当するカメラを選択して [OK] をクリックし、[Apply (適用)] をクリックします。
プラグインからのデータを保存する期間を選択します。 [Resources (リソース)]、[Cleanup (クリーンアップ)] の順にクリックします。 データを保存する日数を設定します。
システムによってビデオとメタデータが録画されるまで、少なくとも20分待ちます。 その後、検索を開始できます。検索の実行を参照してください。
クライアントへのプラグインのインストール
クライアントコンピューターで、
Axis forensic search for Genetec.exe
を実行します。これで検索を開始できます。検索の実行を参照してください。
クライアントの設定に関するヒント
これらの設定は一般的なものであり、AXIS Forensic Search for GenetecだけでなくSecurity Desk全体に影響します。
- レポートのビデオを再生するときのエクスペリエンスを向上させるには: [Options > Video > Seek time (オプション > ビデオ > シーク時間)] に移動し、[Playback offset (再生オフセット)] を0に設定します。これで、ビデオはイベントの実際の時間に開始されます。
検索の実行
フォレンジック検索は、Security Deskで生成する他のレポートと同じように機能します。 この検索機能を使用するには、Config Tool (設定ツール) で設定する必要があります。 これを行う方法については、はじめにを参照してください。
- 旧バージョンから2.0に更新した場合、検索結果の [Color (色)] 列が表示されないことがあります。 この場合、レポートに再度その列を手動で追加する必要があります。
Security Deskで、[Tasks (タスク)] > [AXIS Forensic Search for Genetec] に移動します。
1台または複数台のカメラを選択します。
1つまたは複数の物体タイプを選択します。 システムによっては、物体タイプを検索できます。
人
物体の属性を検索する場合に選択します。
Upper body clothing color (上の服の色)
Lower body clothing color (下の服の色)
車両
物体のタイプのサブクラスを検索する場合に以下の中から選択します。バイク、バス、車、またはトラックを検索します。
物体の属性を検索する場合に選択します。Vehicle color (車両の色)。
License plate (ナンバープレート)
Face (顔)
検索をフィルター処理する時刻 (h) を選択します。
[Regions of interest (関心領域)] を選択します。
カメラを選択します。
サムネイルを更新する場合や、現在時刻から新規のサムネイルを生成するには、をクリックします。
1つまたは複数の関心領域を選択します。
これらのエリアにあった物体のみが検索結果に表示されます。
同じ検索に、複数のカメラの複数の関心領域を含めることができます。
すべてのカメラからすべての領域を削除するには、[Clear All (すべてクリア)] をクリックします。
検索時間を短縮するには、[Options (オプション)] に移動し、[Include snapshots in result (結果にスナップショットを含める)] の選択を解除します。
[Generate report (レポートを生成する)] をクリックします。
レポートの詳細については、レポートの詳細を参照してください。
検索結果ごとに、物体がスナップショットに表示されます。
スナップショットには、物体が最も見やすかったときのビデオフレームが表示されます。
検索結果の完全なビデオシーケンスを表示するには、その結果を選択し、プレビューパネルの [Play forward (再生)] をクリックします。
- 注
AXIS Object AnalyticsやAXIS Loitering Guardなど、カメラで実行される分析アプリケーションも、ビデオにオーバーレイを書き込む場合があります。 これらのオーバーレイを削除するには、アプリケーションのWeb設定ページに移動してください。
レポートの詳細
フォレンジック検索は、Security Deskで生成する他のレポートと同じように機能します。 レポートには次の列が含まれています。
Time (時間)
システムが物体を検知したときのカメラの時刻。
Camera (カメラ)
物体を検知したカメラ。
Snapshot (スナップショット)
検知された物体の拡大画像。
Type (タイプ)
物体のタイプ: 人、車両、バイク、バス、自動車、トラック。タイプが検知されない場合は、物体。
Travel distance (%) (移動距離 (%))
移動距離と同じですが、整数で表示されます。
Relative speed (%/s) (相対速度 (%/秒))
相対速度と同じですが、整数で表示されます。
(Duration (s) (期間 (秒))
物体がカメラによって追跡された時間 (秒単位)。 物体が遠くにあるか、別の物体によって一時的に隠されると、追跡が失われることがあります。
Color (色)
物体の検知された色。 色が検知されなかった場合、結果は「Unknown (不明)」として登録されます。
制限事項
検索結果の正しいビデオ映像を取得するには、時刻の同期を正しくとることが重要です。
フォレンジック検索プラグインによって分析されたデータには、シーンの視点が考慮されていません。 つまり、物体のサイズと速度は、物体がカメラにどれだけ近いかによって異なります。
豪雨や豪雪などの気象条件により、検知精度が低下する場合があります。
低光量のシーンで物体のコントラストが良好であれば、分析はより正確になります。
状況によっては、1つの物体で複数の結果が生成される場合があります。 たとえば、物体が別の物体によって一時的に隠されて追跡が失われた場合です。
180度回転したビデオストリームでフォレンジック検索を機能させるには、カメラでファームウェア10.6以降を使用する必要があります。
ネイティブのカメラの解像度とは異なるアスペクト比の解像度を使用する場合、フォレンジック検索は機能しません。
シーンに表示されている物体が検索可能になるまで、最大20分かかります。
適切な色検知を行うには、カメラのホワイトバランス設定が正確であることが必要です。
150台以上のカメラでフォレンジック検索を行う場合は、少量ずつカメラを追加してシステム性能を評価することをお勧めします。
トラブルシューティング
レポートが空である
データを受信するまでに時間がかかる場合があります。 20分ほど待って、シーンでイベントが発生することを確認してください。
カメラに最新のファームウェアがインストールされていることを確認してください。
Security Center Serverに最新のドライバーパックがインストールされていることを確認してください。
カメラがメタデータ用に正しく設定されていることを確認してください。
Config Tool (設定ツール) で、[Tasks (タスク)] > [Video (ビデオ)] に移動します。
使用するカメラを選択し、[Recording (録画)] タブに移動します。
[Show advanced settings (詳細設定の表示)] をクリックします。
[Record metadata (メタデータの保存)] をオンにします。 [Record metadata (メタデータの保存)] が表示されない場合は、最新のGenetec Driverパックがインストールされていることを確認します。
Security Deskで、メタデータが保存されていることを確認します。
[Tasks (タスク)] > [Maintenance (メンテナンス)] > [Archive storage details (ストレージ詳細のアーカイブ)] をクリックします。
カメラを選択し、[Generate report (レポートの生成)] をクリックします。 保存されたデータには、メタデータとビデオの両方が含まれている必要があります。 メタデータが保存されていない場合、フォレンジック検索は機能しません。
メタデータが機能していることを確認してください。
カメラのライブビューに移動します。
物体の周囲に赤い境界ボックスが表示されることを確認してください。 この場合、メタデータが正しく設定されていることを意味します。
境界ボックスが再生中の物体と同期していない
Security Center ServerおよびカメラがNTPサーバーと同期していることを確認してください。
録画されたビデオの解像度がデフォルトのストリームまたはセンサーの解像度と同じアスペクト比であることを確認してください。
レポートで再生ビデオが表示されない
検索レポートでビデオを再生するには、オペレーターが「再生の表示」というユーザー権限を持っている必要があります。 この権限がない場合、オペレーターはカメラのライブビューのみを表示できます。
ログの保存
C:\ProgramData\Axis Communications\Components\DebugLogs
に移動します。ファイル:
AXIS Security Center.log
を保存します。
スナップショットなし
画像のスナップショットを取得するには、録画フレームレートを [All frames (すべてのフレーム)]、または 10 以上に設定する必要があります。
プラグインをアンインストールする方法
サーバーからプラグインをアンインストールする:
Config Tool (設定ツール) で、[Tasks (タスク)] > [Plugins (プラグイン)] に移動します。
[AXIS Forensic Search for Genetec] を選択し、[Delete (削除)] をクリックします。
これにより、データベースと保存されているすべての情報が削除されます。
Windowsの [設定] に移動し、[プログラムの追加と削除] を開きます。
サーバーからプラグインをアンインストールします。
すべてのクライアントからプラグインをアンインストールします。
Windowsの [設定] に移動し、[プログラムの追加と削除] を開きます。
クライアントからプラグインをアンインストールします。
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