AXIS Video Motion Detection 4

アプリケーションについて

AXIS Video Motion Detectionは対象範囲を監視し、範囲内で人物、車両、またはその他の物体が移動した場合にアラームを送信します。 Axisネットワークビデオデバイスやサードパーティ製ソフトウェアでアラームを使用して、ビデオを録画したり、セキュリティスタッフに警告を送信したりすることができます。

動体を検知するシーン内の部分を定義するには、対象範囲と除外範囲を使用します。

誤報を減らすには、揺らめいている葉、小動物、通過する車両からの光線などを無視するフィルターを使用します。

要件

このアプリケーションは、AXIS Camera Application PlatformをサポートするAxisネットワークビデオ装置にインストールできます。 対応装置とファームウェアのバージョンの完全なリストは、axis.com/applicationsで入手できます。

このアプリケーションは、ライセンス不要のソフトウェアです。

推奨ブラウザーは以下のとおりです。

  • ChromeTM

  • Firefox®

カメラ取り付けの推奨事項

アプリケーションの使用を開始する前に、以下の推奨事項を考慮してください。

  • 豪雨や豪雪などの気象条件により、検知精度が低下することがあります。

  • 照明条件が製品の仕様内にあることを確認します。 必要な場合は、追加の照明を使用します。

  • カメラが過度の振動にさらされないことを確認します。 振動で誤報がトリガーされることがあります。

  • PTZプリセットポジションを変更するたびに、アプリケーションの再キャリブレーションを行う必要があります。 ガードツアーでプリセットポジション間での変更を行う前に、少なくとも10秒間待つことを推奨します。

  • 無視フィルターが変更されるたびに、アプリケーションの再キャリブレーションが行われます。 そのため、無視フィルターを変更する前に検出された物体は、アプリケーションに検出されるまでにしばらく時間がかかります。

  • 遠くの小さな物体は検知されない場合があります。

  • カメラに向かって直線的に近づいてくる物体は、他の物体と比べて、検出されるまでにより長い距離を移動する必要があります。

アプリケーションをインストールする

製品にアプリケーションをインストールするには、管理者権限が必要です。

  1. アプリケーションをダウンロードするには、axis.com/applicationsに移動します。

  2. カメラのWebページにログインします。

  3. [Settings > Apps] (設定 > アプリ) に移動し、[Add] (追加) をクリックします。

  4. アプリケーションファイル (.eap) をカメラにアップロードします。

アプリケーションの起動

  1. 製品のWebページにログインし、[Settings > Apps] (設定 > アプリ) に移動します。

  2. アプリケーションを選択します。

  3. トグルボタンを使用して、アプリをオンにします。

アプリケーションの停止

  1. 製品のWebページにログインし、[Settings > Apps] (設定 > アプリ) に移動します。

  2. アプリケーションを選択します。

  3. トグルボタンを使用して、アプリケーションをオフにします。

アプリケーションを設定する

ここでは、アプリケーションの設定方法の概要を示します。

  1. 装置インターフェースに管理者としてログインし、[] [] [] [] [Settings > Apps > AXIS Video Motion Detection (設定 > アプリ > AXIS Video Motion Detection)] [] に移動します。

  2. アプリケーションを選択し、[Open (開く)] をクリックします。

  3. 動体を検知するシーン内の部分を定義するには、対象範囲除外範囲を使用します。

  4. 映像による確認を使用して、検知の必要があるすべての物体が検知されていることを確認します。

  5. テストアラーム機能で、アラームをトリガーします。

  6. アプリケーションが不要なアラームを何度もトリガーする場合は、無視フィルターを1つ以上使用します。

  1. ライブビュー
  2. プロファイルの設定
  3. テストアラームと映像による確認

プロファイルの操作方法

各プロファイルはそれぞれ独自のアラームをトリガーし、それぞれ独自の設定があるため、カメラやサードパーディ製ソフトウェアの異なるアクションでイベントを作成することができます。 たとえば、日中に1つ、夜間に1つの設定を使用するには、設定が異なる2つのプロファイルを作成します。 プロファイルごとに1つのアクションルールを作成し、日中と夜間のスケジュールを追加条件として使用します。

  • 複数のプロファイルを使用する目的:
  • 日中と夜間で異なる設定を使用する

  • 複数の対象範囲を使用する

  • 異なるPTZプリセットポジションに異なる設定を使用する

  • カメラに近いエリアとカメラから離れたエリアなど、シーン内の異なるエリアに異なる設定を使用して、シーンに表示される場所に応じてさまざまなサイズの物体のサイズを補正する

プロファイルの作成方法

  1. アプリケーションのWebページに移動し、 をクリックします。

  2. プロファイルの名前を変更するには、[Profile properties] (プロファイルのプロパティ) に移動し、 をクリックします。

  3. テキストフィールドに名前を入力し、[[Done] (完了)] をクリックします。

プロファイルの削除方法

アクションルールまたはサードパーティ製ソフトウェアで使用されるプロファイルを削除する場合は、アクションルールまたはサードパーティ製ソフトウェアも削除または編集してください。

  1. プロファイルのタブで十字をクリックするか、次の手順に従います。
  2. プロファイルのタブを選択します。

  3. [Profile properties] (プロファイルのプロパティ) に移動し、 をクリックします。

  4. をクリックし、[Done] (完了) をクリックして確認します。

プロファイルをPTZプリセットポジションに接続する方法

プリセットポジションを変更するたびに、アプリケーションの再キャリブレーションを行う必要があります。

検知を特定のプリセットポジションに制限するために、プロファイルをプリセットポジションに接続することができます。

  1. アプリケーションのWebページに移動し、既存のプロファイルを選択するか、 をクリックして新しいプロファイルを作成します。

  2. トグルボタンを使用して、[Connected preset position] (接続されたプリセットポジション) をオンにします。

  3. ドロップダウンリストから、プリセットポジションを選択します。

    すべてのプリセットポジションで動きを検知するには、[All preset positions] (すべてのプリセットポジション) を選択します。

対象範囲

対象範囲は、その中で物体が動くとアラームがトリガーされる範囲です。 物体の一部だけが対象範囲の内側にある場合でも、アラームがトリガーされます。 アプリケーションは、対象範囲の外部にある動く物体を無視します。

デフォルトの対象範囲は、画像全体をカバーする四角形です。

その中で動く物体を検知する画像の一部だけをカバーするように、マウスを使用して範囲を移動、変形、サイズ変更します。 デフォルトの四角形を、最大10個の角を使用して多角形に変更できます。

  • 新しい角を追加するには、対象範囲の境界線をクリックします。 角を目的の位置にドラッグします。

  • 角を移動するには、その角をクリックし、新しい位置にドラッグします。

  • 角を削除するには、角を右クリックします。

  • 対象範囲全体を移動するには、マウスポインターをその範囲内に置きます。 ポインターの形が変わったら、範囲を新しい位置にドラッグします。

  • 対象範囲を選択するには、対象範囲の内部をクリックするか、 をクリックします。

  • 対象範囲をデフォルトのサイズにリセットするには、 をクリックします。

推奨事項

対象範囲の近くに車や人が多い道路や歩道がある場合は、対象範囲の外部にある物体が誤って検知されないように対象範囲を描きます。 つまり、対象範囲は混雑した道路や歩道に近づきすぎないように描いてください。

除外範囲

除外範囲は、その中で物体が動いてもアラームがトリガーされない範囲です。 対象範囲内に不要なアラームが何度もトリガーされる範囲がある場合に、除外範囲を使用します。 最大3個の除外範囲を作成できます。

画像の目的の部分がが覆われるように、マウスを使用して範囲を移動、変形、サイズ変更します。 デフォルトの四角形を、最大10個の角がある多角形に変更できます。

  • 新しい角を追加するには、除外範囲の境界線をクリックします。 角を目的の位置にドラッグします。

  • 角を移動するには、その角をクリックし、新しい位置にドラッグします。

  • 角を削除するには、角を右クリックします。

  • 除外範囲を移動するには、マウスポインターをその範囲内に置きます。 範囲をクリックし、新しい位置にドラッグします。

  • 除外範囲を追加するには、 をクリックします。

  • 除外範囲を選択するには、除外範囲をクリックするか、 をクリックします。

  • 除外範囲を削除するには、 をクリックします。

推奨事項

除外範囲を対象範囲の内部に置きます。 除外範囲を使用して、揺れ動く木々や植物など、誤報をトリガーする物体を覆います。

無視フィルター

アプリケーションが不要なアラームを過剰にトリガーする場合は、まず対象範囲と除外範囲を変更します。 それでも多くのアラームがトリガーされる場合は、以下の無視フィルターを1つ以上使用します。

一時的な物体 –
短い時間しか画像に現れない物体を無視するために使用します。
小さな物体 –
小さな物体を無視するために使用します。
揺らめいている物体 –
短い距離しか移動しない物体を無視するために使用します。

フィルターの推奨事項

  • 無視フィルターはアプリケーションが発見した動く物体すべてに適用されます。重要な物体を無視することがないように慎重に設定してください。

  • できるだけ少ない無視フィルターを使用します。

  • 一度に1つの無視フィルターを設定し、別のフィルターをオンにする前に映像で設定を確認します。

  • 目的の結果が得られるまで、慎重にフィルターの設定を変更します。

一時的な物体フィルター

一時的な物体フィルターを使用すると、通過する自動車が発する光線やすばやく動く影など、短時間しか現れない物体に対するアラームを避けることができます。

一時的な物体フィルターがオンのとき、アプリケーションが動く物体を発見しても、設定された時間が経過するまでアラームはトリガーされません。 アラームを使用して録画を開始する場合は、アラームがトリガーされる前にシーン内で動いた時間も録画に含めるように、プリトリガー時間を設定します。

一時的な物体フィルターを設定する
  1. アプリケーションのWebページに移動し、既存のプロファイルを選択するか、 をクリックして新しいプロファイルを作成します。

  2. [Ignore filters > Short-lived objects (無視フィルター > 一時的な物体)] をクリックし、 をクリックします。

  3. トグルボタンを使用して、フィルターをオンにします。

  4. フィールドに秒数を入力します。 秒数は、物体によってアラームがトリガーされるまでに経過する必要がある最短時間です。 最初は小さい数から始めます。

  5. [Done] (完了) をクリックします。

  6. 映像を使用して、設定を確認します。

  7. 結果に満足できない場合は、フィルターを適用する時間を少しずつ大きくします。

小さな物体フィルター

小さな物体フィルターは、小動物など小さな物体を無視することにより誤報を減らします。

画像に大きな奥行きがあるときは、パースペクティブのキャリブレーションを行う必要があります。 キャリブレーション中、アプリケーションは、画像に表示される物体の高さを対応する物体の実際の高さと比較します。 アプリケーションは小さな物体フィルターを適用する前に、キャリブレーションを行ったパースペクティブを使用して物体のサイズを計算します。

  • このフィルターは、設定の四角形と同じ位置の物体だけでなく、画像内のすべての物体に適用されます。
  • 入力した高さと幅の両方が設定値より小さい物体が無視されます。
小さな物体にフィルターを適用する方法
  • カメラから離れた物体は近い物体よりも小さく映ることを考慮してください。
  • このフィルターは、設定の四角形と同じ位置の物体だけでなく、画像内のすべての物体に適用されます。
  • 幅と高さの両方が設定値より小さい物体が無視されます。
  1. アプリケーションのWebページに移動し、既存のプロファイルを選択するか、 をクリックして新しいプロファイルを作成します。

  2. [Ignore filters > Small objects] (無視フィルター > 小さな物体) をクリックし、 をクリックします。

  3. トグルボタンを使用して、フィルターをオンにします。

  4. 次のいずれかの方法で、物体のサイズを変更します。

    • ライブビュー内で四角形のサイズを変更するには、マウスを使用します。 四角形の内側に収まるすべての物体が無視されます。 フィルターのサイズを画像内の実際の物体のサイズと比較するには、ライブビューでさまざまな場所に四角形を配置します。

    • フィールドに幅と高さを入力します。

  5. [[Done] (完了)] をクリックします。

揺らめいている物体フィルター

揺らめいている物体フィルターは、揺らめいている葉、旗、その陰など、短い距離しか移動しない物体を無視します。 揺らめいている物体が、大きな池や大きな木など大きい物体である場合は、フィルターの代わりに除外範囲を使用します。 このフィルターは、検知された揺らめいている物体すべてに適用されます。値が大きすぎる場合は、重要な物体によってアクションがトリガーされない可能性があります。

揺らめいている物体フィルターがオンのときにアプリケーションが物体を検知しても、物体がフィルターサイズより長い距離を移動するまではアクションがトリガーされません。

揺らめいている物体フィルターを設定する

このフィルターは、楕円の中心から端までの距離より短い距離を移動する物体を無視します。

  • このフィルターは、設定の楕円と同じ位置の物体だけでなく、画像内のすべての物体に適用されます。
  • 小さいフィルターサイズから始めることをお勧めします。
  1. アプリケーションのWebページに移動し、既存のプロファイルを選択するか、 をクリックして新しいプロファイルを作成します。

  2. [Filters > Swaying objects] (フィルター > 揺らめいている物体) をクリックし、 をクリックします。

  3. トグルボタンを使用して、フィルターをオンにします。

  4. ライブビューでフィルターのサイズを変更するには、マウスを使うか、または [Distance] (距離) フィールドの値を変更します。

  5. フィルターのサイズを画像内の実際の物体のサイズと比較するには、ライブビューでさまざまな場所に楕円を配置します。

  6. [Done (完了)] をクリックします。

映像による確認

映像による確認を使用して、検知の必要があるすべての物体が検知されていることを確認します。

映像による確認では、すべての動く物体に外形線が表示されます。 緑の外形線は、アプリケーションが物体を検知したことを示します。 赤の外形線は、物体によりアラームがトリガーされることを示します。

  • 映像による確認により映像遅延が発生することがあり、設定中のパフォーマンスに影響することがあります。
  • PTZプリセットポジションを変更した場合は、アプリケーションの再キャリブレーションのために数秒間が必要です。 これにより、再び映像による確認が表示される前に遅れが発生します。
  • パフォーマンスを高めるために、映像による確認は15分後に自動的にオフになります。

映像による確認をオンにするには、[Visual confirmation] (映像による確認) をクリックします。

マルチチャンネル製品でアプリケーションを使用する方法

マルチチャンネル製品では、アプリケーションを複数のチャンネルで同時に使用できます。 各ビデオチャンネルには、対象範囲、除外範囲、および無視フィルターを含む独自のプロファイルがあります。

サポートされるマルチチャンネル製品の全リストについては、www.axis.comを参照してください。

  • 複数のチャンネルでアプリケーションを同時に実行すると、製品のパフォーマンスに影響することがあります。
  • 複数のチャンネルでアプリケーションを使用するには、チャンネルごとにアプリケーションをオンにし、設定する必要があります。
  • チャンネルを切り替えるには、ライブビューでチャンネルのリストから選択します。
  • チャンネルを無効にするには、そのチャンネルのすべてのプロファイルを削除します。

アラームがあるときにビデオを録画する

次の例では、アプリケーションがアラームをトリガーしたときに、SDカードにビデオを録画するようにAxis装置を設定する方法について説明します。

  1. 製品のWebページで、[Settings > Apps (設定 > アプリ)] に移動し、アプリケーションが実行中であることを確認します。

  2. SDカードがマウントされていることを確認するには、[Settings > System > Storage (設定 > システム > ストレージ)] に移動します。

  3. [Settings > System > Events (設定 > システム > イベント)] に移動し、ルールを追加します。

  4. ルールの名前を入力します。

  5. 条件のリストで、[Applications (アプリケーション)] の下からアプリケーションのプロファイルを選択します。 すべてのプロファイルで同じアクションをトリガーするには、[Any Profile (すべてのプロファイル)] を選択します。

  6. [Recordings (録画)] のアクションのリストで、[Record video (ビデオを録画する)] を選択します。

  7. 既存のストリームプロファイルを選択するか、新しいプロファイルを作成します。

  8. ストレージオプションのリストで、[SD card (SDカード)] を選択します。

    SDカードがマウントされていることを確認します。

  9. アプリケーションのWebページに戻ります。 ルールをテストするには、ライブビューで [Test alarm (テストアラーム)] をクリックします。

Video Motion Detection 4のイベントをサポートしていないビデオ管理ソフトウェア (VMS) を使用している場合は、[VMD 3] イベントを使用します。[VMD 3] イベントは、すべてのプロファイルで同じアクションをトリガーします。

トラブルシューティング

誤報が多すぎる

アプリケーションが対象範囲外の物体に関する不要なアラームをトリガーする場合は、ライブビューが対象範囲だけをカバーするようにカメラの向きを変えます。