イベントのルールのしくみ
装置は、ビデオストリームや装置の動作温度など、さまざまなタイプのデータを分析します。 その目的は、システムが自動的に反応するような重要なイベントを検知することです。 このようなイベントには、ビデオストリームで検知された動き、ボタンの押下、ネットワーク接続の切断などがあります。 イベントが検知されるとアクションをトリガーするようにシステムを設定できます。 たとえば、カメラが動きを検知すると自動的に音声クリップを再生したり、破壊行為が検知された場合に電子メールを送信したりできます。
イベントによって自動的にアクションがトリガーされるようにするには、1つ以上の条件と1つのアクションで構成されるルールを作成します。 すべての条件が満たされると、アクションがトリガーされます。
特定の条件とアクションの詳細については、条件とアクションを参照してください。
例
不法侵入を防ぐために、スピーカーとカメラを設置したとします。 カメラの動体検知アプリケーションを、制限区域内の動きのみを検知するように設定したとします。
制限区域内で動きがあった場合、侵入者にその区域からの退去を求める事前録音済みのメッセージが、スピーカーで自動的に再生されるようにするとします。 このためには、装置で次のルールを設定する必要があります。
ルール - 動きが検知されるとメッセージを再生する。
条件 - 動きが検知される。
アクション - メッセージを再生する。
イベント - 誰かが制限区域に入ると、カメラが動きを検知する。
条件 - イベントがルールによって分析される。 条件が満たされると、アクションがトリガーされる。
アクション - スピーカーで音声クリップを再生する。
ルールの設定には多くのオプションがあります。 たとえば、ルールが特定の時間帯にのみアクションをトリガーするように、条件にスケジュールを追加できます。 ルールが営業時間外にのみアクティブである場合、スタッフは営業時間内にそのエリアに立ち入っても音声メッセージはトリガーされません。
イベントのルールを設定する
イベントの設定方法を理解しやすくするために、一般的な使用事例のビデオチュートリアルのセットを作成しました。 これらのチュートリアルでは、設定に装置のWebページを使用します。 ブラウザーに装置のIPアドレスを入力して、装置のWebページにアクセスします。
装置の設定オプションについては、装置のWebページにアクセスし、をクリックしてください。
IPアドレスの割り当てについては、「IPアドレスを割り当てて装置にアクセスする方法」を参照してください。
カメラが動きを検知したときにビデオを録画する
この例では、カメラが動きを検知する5秒前にSDカードへの録画を開始し、1分後に停止するようにカメラを設定する方法を示します。
- AXIS Video Motion Detectionが実行されていることの確認:
[Settings > Apps (設定 > アプリ)] > [AXIS Video Motion Detection] に移動します。
アプリケーションが実行されていない場合は、起動します。
ニーズに合わせてアプリケーションを設定していることを確認します。 ヘルプが必要な場合は、AXIS Video Motion Detection 4のユーザーマニュアルを参照してください。
- ルールの作成:
[Settings > System > Events (設定 > システム > イベント)] に移動し、ルールを追加します。
ルールの名前を入力します。
条件のリストで、[Application (アプリケーション)] の [AXIS Video Motion Detection (VMD)] を選択します。
アクションのリストで、[Recordings (録画)] の [Record video while the rule is active (ルールがアクティブである間、ビデオを録画する)] を選択します。
既存のストリームプロファイルを選択するか、新しいプロファイルを作成します。
プリトリガー時間を5秒に設定します。
ポストトリガー時間を60秒に設定します。
ストレージオプションのリストで、[SD card (SDカード)] を選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
カメラが動きを検知したときにカメラをプリセットポジションに向ける
この例では、画像内の動きを検知したときにプリセットポジションに移動するようにカメラを設定する方法を示します。
- AXIS Video Motion Detectionが実行されていることの確認:
[Settings > Apps (設定 > アプリ)] > [AXIS Video Motion Detection] に移動します。
アプリケーションが実行されていない場合は、起動します。
ニーズに合わせてアプリケーションを設定していることを確認します。 ヘルプが必要な場合は、AXIS Video Motion Detection 4のユーザーマニュアルを参照してください。
プリセットポジションの追加:
[Settings > PTZ (設定 > PTZ)] に移動し、プリセットポジションを作成して、カメラを向ける場所を設定します。
- ルールの作成:
[Settings > System (設定 > システム)] > [Events > Rules (イベント > ルール)] に移動し、ルールを追加します。
ルールの名前を入力します。
条件のリストで、[Application (アプリケーション)] の下からビデオ動体検知の条件を選択します。
アクションのリストから、[Go to preset position (プリセットポジションに移動する)] を選択します。
カメラの移動先のプリセットポジションを選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
音声を使用して侵入者を防ぐ
この例では、スピーカーをカメラに接続し、カメラが制限区域内で動きを検知した際に、警告メッセージを再生するように設定する方法について説明します。
- 必要なハードウェア:
接続ワイヤーが付属するアンプ内蔵アクティブスピーカー
接続を行う前に、カメラの電源が入っていないことを確認します。 ワイヤーを接続した後、再び電源を入れます。
- カメラに音声クリップを追加する:
[Settings > Audio (設定 > 音声) > Output (出力)] に移動し、[] をクリックします。
[Upload new clip (新しいクリップをアップロード)] をクリックします。
音声クリップの場所を参照し、[Done (完了)] をクリックします。
ルールの作成:
カメラで使用する装置Webページを開きます。
[Settings > System > Events (設定 > システム > イベント)] に移動します。
[Recipients (送信先)] に移動し、送信先を追加します。
SDカードに音声クリップが保存されているスピーカーの装置Webページに移動します。
音声クリップへのリンクをコピーします。
カメラの装置のWebページに戻ります。
[Rules (ルール)] に移動し、新しいルールを追加します:
[Condition (条件)] で、[Video motion detection (ビデオ動体検知)] を選択します。
[Action (アクション)] で [Send notification through HTTP (HTTP経由で通知を送信する)] を選択します。
装置が動きを検知したときにビデオストリームにテキストオーバーレイを表示する
この例では、装置が動きを検知したときに「動体検知」というテキストを表示する方法を示します。
AXIS Video Motion Detectionが実行されていることの確認:
[Settings > Apps (設定 > アプリ)] > [AXIS Video Motion Detection] に移動します。
アプリケーションが実行されていない場合は、起動します。
ニーズに合わせてアプリケーションを設定していることを確認します。
- オーバーレイテキストの追加:
[Settings > Overlay (設定 > オーバーレイ)] に移動します。
テキストフィールドに「
#D
」と入力します。テキストのサイズと外観を選択します。
- ルールの作成:
[System > Events > Rules (システム > イベント > ルール)] に移動し、ルールを追加します。
ルールの名前を入力します。
条件のリストから、[AXIS Video Motion Detection] を選択します。
アクションのリストで、[Use overlay text (オーバーレイテキストを使用する)] を選択します。
[Camera 1 (カメラ1)] を選択します。
「動体検知」と入力します。
期間を設定します。
[Save (保存)] をクリックします。
レンズにスプレーを吹き付けられた場合に自動的にメールを送信する
[Settings > System > Detectors (設定 > システム > 検知)] に移動します。
[Trigger on dark images (暗い画像でトリガー)] をオンにします。 これで、レンズにスプレーが吹き付けられたり、覆われたり、ひどく焦点がぼかされた場合にアラームがトリガーされます。
[Trigger after (トリガーする時間)] の期間を設定します。 この値は、メールが送信される前に経過する必要がある時間を示します。
- ルールの作成:
[Settings > System > Events > Rules (設定 > システム > イベント > ルール)] に移動し、ルールを追加します。
ルールの名前を入力します。
条件のリストで、[Tampering (いたずら)] を選択します。
アクションのリストで、[Send notification to email (電子メールに通知を送信する)] を選択します。
リストから送信先を選択するか、[Recipients (送信先)] を選択して新しい送信先を作成します。
新しい送信先を作成するには、 をクリックします。 既存の送信先をコピーするには、 をクリックします。
メールの件名とメッセージを入力します。
[Save (保存)] をクリックします。
入力信号でいたずらを検知する
この例では、入力信号が切断されたときやショートしたときにアラームをトリガーする方法について説明します。 I/Oコネクターの詳細については、を参照してください。
- ルールの作成:
[Settings > System > Events (設定 > システム > イベント)] に移動し、ルールを追加します。
ルールの名前を入力します。
条件のリストで、[Digital input (デジタル入力)] を選択し、ポートを選択します。
アクションのリストで、[Send notification to email (電子メールに通知を送信する)] を選択し、リストから送信先を選択します。 [Recipients (送信先)] に移動して、新しい送信先を作成します。
新しい送信先を作成するには、 をクリックします。 既存の送信先をコピーするには、 をクリックします。
メールの件名とメッセージを入力します。
[Save (保存)] をクリックします。
VMSでルールを設定する
ビデオ管理システム (VMS) ソフトウェアでルールを設定することもできます。 各VMSで動作原理は同じですが、インターフェースは異なります。
VMSでルールを設定する方法については、VMSのユーザーマニュアルを参照してください。
Axis VMSのユーザーマニュアルはこちらで入手できます。
サードパーティ製の装置を統合する
I/O接続
サードパーティ製の装置をAxis装置のI/Oポートに接続できます。
例
ドアが開いたときに録音を開始します。
この例では、カメラはドアの近くに配置されていて、ドアセンサーはケーブルでカメラのI/Oポートに接続されています。
ドアセンサーは、ドアが開いたときに信号を送信します。
カメラのI/O接続は信号を受信し、カメラで録画を開始するアクションをトリガーします。
仮想入力
着信HTTPリクエストに仮想入力を使用できます。
例
ドアが開いたときに録音を開始します。
この例では、カメラはドアの近くに配置されていません。 ドアセンサーはI/Oリレーにケーブルで接続されていて、そのリレーはネットワークを介してカメラに接続されています。
ドアセンサーは、ドアが開いたときに信号を送信します。
I/Oリレーボックスは信号を受信し、ネットワークを介してカメラの仮想入力へのHTTPリクエストをトリガーします。
カメラは仮想入力を受信し、カメラで録画を開始するアクションをトリガーします。
条件とアクション
製品ごとにさまざまな条件とアクションを使用できます。 ここでは、これらのすべてについて説明します。
条件
- この条件をトリガーとして使用する
- このオプションは、アクションを開始するためのアクティブ化条件として使用します。 1つ以上の条件のあるルールに使用できます。 ただし、このオプションがあるのは最初の条件だけで、一部のアクションでのみアクティブ化条件として使用できます。
アクションがトリガーされるには、アクティブ化条件の前の他のすべての条件が満たされる必要があります。 アクションが継続されるかどうかは、アクションのタイプと、ルールが複数の条件で構成されているかどうかによって決まります。アクションは、アクティブ化条件の状態に関係なく、他のすべての条件が満たされている限り継続されます。 他の条件の1つ以上が満たされなくなると、アクションは停止します。 アクティブ化条件を使用しない場合、すべての条件が満たされたときにアクションがトリガーされます。
Video encoder (ビデオエンコーダ)
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アクション
Defog (デフォッグ)
Guard tours (ガードツアー)
ガードツアー (記録済み)
HDMI
Use HDMI while the rule is active (ルールがアクティブである間、HDMIを使用する): 条件が満たされなくなるまでHDMI接続を開いたままにする場合に選択します。
I/O
Illumination (照明) 内蔵の赤外線 (IR) 照明および白色光イルミネーターにより、カメラは外部照明を必要とせずに、低光量の場所でビデオ監視を実行できます。
画像
LED
Call button LED while rule is active (ルールがアクティブである間の呼び出しボタンLED): ルールの条件が満たされなくなるまでの、装置が特定の状態のときの、呼び出しボタンLEDの色とパターンを変更する場合に選択します。 States (状態) とDefault (デフォルト) については、Call button LED infinity (呼び出しボタンLED無期限) の説明を参照してください。 Flash LED (LED点滅): LEDを一定の期間点滅させる場合に選択します。 LEDの色を選択できます。 LEDは、インストールおよび設定時に使用して、設定が正しく機能するかどうかを視覚的に検証できます。たとえば、動体検知によりアクションがトリガーされることを確認できます。 Flash LED while the rule is active (ルールがアクティブである間、LEDが点滅する): ルールの期間中にLEDを点滅させる場合に選択します。 LEDの色を選択できます。 Light and siren (ライトとサイレン)
Mediaplayer (メディアプレーヤー)
Monitor (モニター)
MQTT
Notifications (通知)
Overlay text (オーバーレイテキスト)
Power saving mode (省電力モード)
Power saving mode while the rule is active (ルールがアクティブである間、省電力モードがオン/オフのまま): 条件が満たされなくなるまで省電力モードがオンまたはオフのままにする場合に選択します。
Preset positions (プリセットポジション)
Radar (レーダー)
Recordings (録画) 選択したストレージに音声を録音またはビデオを録画します。
Record video (ビデオの録画): ビデオの録画を開始する場合に選択します。
Record video while the rule is active (ルールがアクティブである間、ビデオを録画する): ルールの継続期間中にビデオを録画する場合に選択します。 セキュリティ
SNMP trap messages (SNMPトラップメッセージ)
Tracking (トラッキング)
Video clips (ビデオクリップ) ビデオクリップを送信するときに、ビデオクリップは検索できない方法で生成されます。 これは、早送りや巻き戻しができないこと、タイムラインの特定のポイントにジャンプできないことを意味します。 これらの操作を行うには、Axis Matroska File Splitterや、MKVToolNixのようなサードパーティ製ソフトウェアを使用できます。
WDR mode (WDRモード)
Wiper (ワイパー)
Wireless (ワイヤレス)
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