ソリューションの概要
- ドアステーション
- ドアステーションとAXIS A9801の組み合わせ
- ドアステーションとAXIS A9161の組み合わせ
- ドアステーションとアクセスコントロールシステムの組み合わせ (AXIS A1001やAXIS A1601など)
製品の概要
- スピーカー
- カメラ
- 呼び出しインジケーターアイコン
- カードリーダーインジケーターストライプ
- キーパッド
- 呼び出しボタン
- カードリーダーアイコン
- マイク
- PIRセンサー
- テレコイルアイコン
設置
はじめに
ネットワーク上の装置を検索する
Windows®でAxis装置を探してIPアドレスの割り当てを行う方法については、AXIS IP UtilityまたはAXIS Device Managerを使用してください。 いずれのアプリケーションも無料で、axis.com/supportからダウンロードできます。
IPアドレスの検索や割り当てを行う方法の詳細については、IPアドレスの割り当てと装置へのアクセス⽅法を参照してください。
ブラウザーサポート
以下のブラウザーで装置を使用できます。
ChromeTM | Firefox® | EdgeTM | Safari® | |
Windows® | 推奨 | 推奨 | ✓ | |
macOS® | 推奨 | 推奨 | ✓ | ✓ |
Linux® | 推奨 | 推奨 | ✓ | |
その他のオペレーティングシステム | ✓ | ✓ | ✓ | ✓* |
* iOS 15またはiPadOS 15でAXIS OS Webインターフェースを使用するには、[設定] > [Safari] > [詳細] > [Experimental Features] に移動し、[NSURLSession Websocket] を無効にします。
推奨ブラウザーの詳細については、AXIS OSポータルにアクセスしてください。
装置のWebページを開きます
ブラウザーを開き、Axis装置のIPアドレスまたはホスト名を入力します。
本製品のIPアドレスが不明な場合は、AXIS IP UtilityまたはAXIS Device Managerを使用して、ネットワーク上で装置を見つけます。
ユーザー名とパスワードを入力します。 初めて装置にアクセスする場合は、rootパスワードを設定する必要があります。rootアカウントの新しいパスワードを設定するを参照してください。
rootアカウントの新しいパスワードを設定する
デフォルトの管理者ユーザー名はroot
です。 rootアカウントにはデフォルトのパスワードはありません。 パスワードは、装置に初めてログインしたときに設定します。
パスワードを入力します。 安全なパスワードを設定する手順に従います。安全なパスワードを参照してください。
パスワードを再入力して、スペルを確認します。
[Add user (ユーザーの追加)] をクリックします。
rootアカウントのパスワードを忘れた場合は、工場出荷時の設定にリセットする にアクセスし、説明に従って操作してください。
安全なパスワード
Axis装置は、最初に設定されたパスワードをネットワーク上で平文で送信します。 最初のログイン後に装置を保護するために、安全で暗号化されたHTTPS接続を設定してからパスワードを変更してください。
装置のパスワードは主にデータおよびサービスを保護します。 Axis装置は、さまざまなタイプのインストールで使用される可能性があることから、パスワードポリシーを強制しません。
データを保護するために、次のことを強く推奨します。
8文字以上のパスワードを使用する (できればパスワード生成プログラムで作成する)。
パスワードを公開しない。
一定の期間ごとにパスワードを変更する (少なくとも年に1回)。
ファームウェアが改ざんされてないことを確認する
- 装置に元のAxisファームウェアが搭載されていることを確認するか、またはセキュリティ攻撃が行われた後に装置を完全に制御するには、以下の手順に従います。
工場出荷時の設定にリセットします。工場出荷時の設定にリセットするを参照してください。
リセットを行うと、セキュアブートによって装置の状態が保証されます。
装置を設定し、インストールします。
Webページの概要
このビデオでは、装置インターフェースの概要を説明します。
追加設定
このセクションでは、ハードウェアのインストールが完了した後に製品を起動して実行するために、インストーラーが行う必要のあるすべての重要な設定について説明しています。
rootパスワードを変更する
装置のインターフェースにログインし、[System > Users (システム > ユーザー)] に移動します。
rootユーザーの場合、 [> Update user(ユーザーの更新)] をクリックします。
新しいパスワードを入力し、保存します。
ダイレクトSIP (P2P) を設定する
VoIP (Voice over IP) は、IPネットワーク上の音声通信とマルチメディア通信を可能にするテクノロジー群です。 詳細については、Voice over IP (VoIP)を参照してください。
この製品では、SIPプロトコルによってVoIPが有効になっています。 SIPの詳細については、セッション開始プロトコル (SIP)を参照してください。
SIPには2種類あります。 その1つがピアツーピアです。 同じIPネットワーク内の少数のユーザーエージェント間で通信が行われ、PBXサーバーが提供する追加機能が必要ない場合は、ピアツーピアを使用します。 設定する方法については、ピアツーピアSIP (P2PSIP)を参照してください。
[System (システム)] > [SIP] > [SIP settings (SIP設定)] に移動し、[Enable SIP (SIPの有効化)] を選択します。
装置での着信呼び出しの受信を許可するには、[Allow incoming calls (着信呼び出しを許可)] を選択します。
- 注意
着信呼び出しを許可すると、デバイスはネットワークに接続されたすべてのデバイスからの呼び出しを受け付けます。 公共のネットワークまたはインターネットから装置にアクセスできる場合は、着信の呼び出しを無効化することをお勧めします。
[Call handling (呼び出しの処理)] をクリックします。
[Calling timeout (呼び出しタイムアウト)] で、応答がない場合に呼び出しが終了するまでの秒数を設定します。
着信呼び出しを許可している場合は、[Incoming call timeout (着信呼び出しタイムアウト)] で着信呼び出しでタイムアウトするまでの秒数を設定します。
[Ports (ポート)] をクリックします。
[SIP port (SIPポート)] の番号と [TLS port (TLSポート)] の番号を入力します。
- 注
- SIP port (SIPポート) – SIPセッション用。 このポートを経由する信号トラフィックは暗号化されません。 デフォルトポート番号は5060です。
- TLS port (TLS ポート) – TLSで保護されたSIPセッションで使用します。 このポートを経由する信号トラフィックは、Transport Layer Security (TLS) を使用して暗号化されます。 デフォルトポート番号は5061です。
- [RTP start port (RTP開始ポート)] – SIP呼び出しの最初のRTPメディアストリームで使用するポートを入力します。 メディア伝送用のデフォルトの開始ポートは4000です。一部のファイアウォールでは、特定のポート番号のポートを経由するRTPトラフィックをブロックする場合があります。 ポート番号は1024~65535の間で指定する必要があります。
[NAT traversal (NATトラバーサル)] をクリックします。
NATトラバーサルを有効にするためのプロトコルを選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
サーバーを介してSIPを設定する (PBX)
VoIP (Voice over IP) は、IPネットワーク上の音声通信とマルチメディア通信を可能にするテクノロジー群です。 詳細については、Voice over IP (VoIP) を参照してください。
この装置では、SIPプロトコルによってVoIPが有効になっています。 SIPの詳細については、セッション開始プロトコル (SIP)を参照してください。
SIPには2種類あります。 1つはPBXサーバーです。 PBXサーバーは、IPネットワークの内外で無制限の数のユーザーエージェントの間で通信を行う必要がある場合に使用します。 PBXプロバイダーによっては、設定に機能が追加される場合があります。 詳細については、構内交換機 (PBX) を参照してください。
PBXプロバイダーから以下の情報を入手してください。
User ID (ユーザーID)
Domain (ドメイン)
Password (パスワード)
Authentication ID (認証ID)
Caller ID (呼び出しID)
Registrar (レジストラ)
RTP start port (RTP開始ポート)
[System > SIP > SIP accounts (システム > SIP > SIP アカウント)] に移動し、[+ Account (+ アカウント)] をクリックします。
アカウントの [Name (名前)] を入力します。
[Registered (登録済み)] を選択します。
Transport mode (伝送モード)を選択します。
PBXプロバイダーからのアカウント情報を追加します。
[Save (保存)] をクリックします。
ピアツーピアの場合と同じ方法でのSIPの設定については、ダイレクトSIP (P2P) を設定する を参照してください。 PBXプロバイダーのRTP開始ポートを使用します。
連絡先を作成する
この例では、連絡先リストで新しい連絡先を作成する方法について説明します。 開始する前に、[System (システム)] > [SIP] でSIPを有効にしてください。
新しい連絡先を作成する方法:
[Contact list (連絡先リスト)] に移動します。
[+ Add contact (+ 連絡先の追加)] をクリックします。
連絡先の姓名を入力します。
連絡先のSIPアドレスを入力します。
- 注
SIPアドレスの詳細については、セッション開始プロトコル (SIP)を参照してください。
呼び出し元のSIPアカウントを選択します。
連絡先の [Availability (可用性)] を選択します。 連絡先が対応できないときに呼び出しが試行された場合、代替連絡先がない限り、呼び出しはキャンセルされます。
- 注
可用性オプションは、[System (システム)] > [Events (イベント)] > [スケジュール] で定義します。
[Fallback (フォールバック)] で、[None (なし)] を選択します。
- 注
フォールバックとは、元の連絡先が応答しない場合に転送される連絡先です。
[Save (保存)] をクリックします。
呼び出しボタンの設定
デフォルトでは、呼び出しボタンはVMS (映像管理システム) 呼び出しを行うように設定されています。 この設定を維持する場合は、AxisインターホンをVMSに追加するだけです。
この例では、訪問者が呼び出しボタンを押したときに連絡先リストにある連絡先を呼び出すように、システムを設定する方法について説明します。
Call button (呼び出しボタン)] に移動します。
[Make calls in the video management system (VMS) (ビデオ管理システム (VMS) で呼び出しを行う)] をオフにします。
[Recipients (送信先)] で、連絡先を選択します。
呼び出しボタンを無効にするには、[Enable call button (呼び出しボタンを有効にする)] をオフにします。
カードリーダーとして設定 - ネットワーク接続
ドアステーションをカードリーダーとして使用するには、ドアステーションをドアコントローラーに接続する必要があります。 ドアコントローラーは、すべての認証情報を保存し、誰がドアを通過できるかを追跡します。 この例では、ネットワークを介して装置を接続します。 また、許可されているカードタイプも変更します。
ネットワーク接続はAxisドアコントローラーでのみ可能です。 Axis以外のドアコントローラーに接続するには、装置をケーブルで物理的に接続する必要があります。カードリーダーとして設定 - 有線接続を参照してください。
開始する前に
ドアコントローラーのハードウェアを、リーダー用のWiegandプロトコルを使用して設定します。 手順については、ドアコントローラーのユーザーマニュアルを参照してください。
- ドアステーションをカードリーダーとして設定する
[Reader > Reader protocol (リーダー > リーダープロトコル)] に移動します。
[VAPIX reader (VAPIXリーダー)] プロトコルタイプを選択します。
ドアコントローラーとの通信に使用するプロトコルを選択します。
- 注
[HTTPS] を使用している場合は、[Verify certificate (証明書を検証する)] をオンにすることをお勧めします。
ドアコントローラーのIPアドレスを入力します。
ドアコントローラーの認証情報を入力します。
[Connect (接続)] をクリックします。
該当するドア用の入口リーダーを選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
カードリーダーとして設定 - 有線接続
ドアステーションをカードリーダーとして使用するには、ドアステーションをドアコントローラーに接続する必要があります。 ドアコントローラーは、すべての認証情報を保存し、誰がドアを通過できるかを追跡します。 この例では、装置はケーブルで接続し、Wiegandプロトコルを使用しています。また、beeperは有効で、LED用にI/Oポートを1つ使用します。 また、許可されているカードの種類も変更します。
未使用のI/Oポートを使用します。 すでに使用されているI/Oポートを使用した場合、それらのポート用に作成されたイベントは動作しなくなります。
- 開始する前に
ドアステーションをドアコントローラーに接続します。「電気配線図」を参照してください。
ドアコントローラーのハードウェアを、リーダー用のWiegandプロトコルを使用して設定します。 手順については、ドアコントローラーのユーザーマニュアルを参照してください。
- ドアステーションをカードリーダーとして設定する
[Reader > Reader protocol (リーダー > リーダープロトコル)] に移動します。
[Wiegand] を選択します。
[Beeper (ビーパー)] をオンにします。
[Input for beeper (ビーパーの入力)] で、[I3] を選択します。
[Inputs used for LED control (LEDコントロールで使用する入力)] で、[1] を選択します。
[Input for LED1 (LED1の入力)] で、[I1] を選択します。
各状態に使用する色を選択します。
[Keypress format (キー操作の形式)] で、[FourBit] を選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
[Reader > Chip types (リーダー > チップタイプ)] に移動し、使用するチップタイプをアクティブにします。
- 注
デフォルトのチップタイプのセットは保持できますが、特定のニーズに応じてリストを変更することをお勧めします。
[Add data set (データセットの追加)] をクリックして、さまざまなチップタイプのデータセットを指定します。
[Save (保存)] をクリックします。
カード上の保護されているデータを使用してセキュリティを向上させる
アクセスコントロールシステムのセキュリティを向上させるために、一部の種類のカードに保存されている安全なカードデータを使用することができます。 データは秘密鍵によって保護されています。 カードデータを読み取るには、秘密鍵とカードに関するその他の情報を装置に保存する必要があります。
[Reader > Chip types (リーダー > チップタイプ)] に移動します。
[Data sets for active chip types (アクティブなチップタイプのデータセット)] で、編集するチップタイプを選択し、[Add data set (データセットの追加)] をクリックします。
カードデータに関する情報を入力します。 入力する情報は、カードタイプとカードを登録した方法によって異なります。
OSDPまたはWiegandプロトコルを使用する場合は、[Use as UID (UIDとして使用する)] を選択して、通常のカードUID/CSNではなくUID/CSNとして安全なデータを送信します。
指定したカードデータに準拠したカードのみをアクセスコントローラーに送信するには、[Required data (必須データ)] を選択します。 準拠しないカードはリーダーに無視されます。
[Save (保存)] をクリックします。
DTMFを使用して来訪時にドアのロックを解除する
訪問者がドアステーションから呼び出しを行うと、応答者は自身のDual-Tone Multi-Frequency (DTMF) を使用して、ドアのロックを解除できます。 ドアコントローラーにより、ドアのロック/ロック解除を行います。
- この例では、次の方法について説明します。
ドアステーションのDTMF信号を定義する
次のようにドアステーションを設定します。
ドアコントローラーにドアのロックを解除するように要求するか、または
内部リレーを使用してドアのロックを解除します。
- すべての設定はドアステーションのWebページで行います。
- 開始する前に
装置からのSIP呼び出しを許可し、SIPアカウントを設定します。ダイレクトSIP (P2P) を設定するおよびサーバーを介してSIPを設定する (PBX)を参照してください。
- ドアステーションのDTMF信号を定義する
[System > SIP > SIP accounts (システム > SIP > SIP アカウント)] に移動し、SIP アカウントを特定します。
> Edit (編集) をクリックします。
[DTMF (保存)] をクリックします。
[+ DTMFシーケンス] をクリックします。
[Sequence (シーケンス)] フィールドに「1」と入力します。
[Description (説明)] フィールドに「ドアのロック解除」と入力します。
[Save (保存)] をクリックします。
- 内部リレーを使用してドアのロックを解除するように、ドアステーションを設定する
[Define the DTMF signal in the door station (ドアステーションのDTMF信号を定義する)] の手順に従います。
[System > Events > Rules (システム > イベント > ルール)] に移動し、ルールを追加します。
[Name (名前)] フィールドに「DTMFドアのロック解除」と入力します。
条件リストの [Call (呼び出し)] で、[DTMF] を選択し、続いて [Unlock door (ドアのロック解除)] を選択します。
アクションのリストから [I/O] で [Toggle I/O once (I/Oを一度切り替える)] を選択します。
ポートのリストから、[Relay 1 (リレー1)] を選択します。
継続時間 を
00:00:07
に変更します。この場合、ドアのロックが7秒間解除されます。[Save (保存)] をクリックします。
モニターへのライブ映像の送信
ネットワーク接続がなくても、装置からHDMIモニターにライブビデオストリームを送信できます。 モニターを使用して、ドアの前にいる人物を確認します。
外部モニターをHDMIコネクターと接続します。
[System > Video out (システム > ビデオ出力)] で、HDMI設定を調整します。
詳細情報
Voice over IP (VoIP)
Voice over IP (VoIP) は、インターネットなどのIPネットワーク上の音声通信とマルチメディアセッションを可能にするテクノロジー群です。 従来の電話呼び出しでは、アナログ信号は公衆交換電話網 (PSTN) 経由のサーキット伝送を通じて送信されます。 VoIP呼び出しでは、アナログ信号がデジタル信号に変換され、ローカルIPネットワークまたはインターネットを経由してデータパケットで信号を送信することができます。
本製品では、セッション開始プロトコル (SIP) およびDTMF (デュアルトーン多重周波数) 信号伝達によってVoIPが有効になっています。
Example
Axisドアステーションで呼び出しボタンを押すと、1つ以上の既定の送信先への呼び出しが開始されます。 送信先が応答すると、呼び出しが確立されます。 VoIPテクノロジーで音声と映像が転送されます。
セッション開始プロトコル (SIP)
セッション開始プロトコル (SIP) を使用して、VoIP呼び出しを設定、維持、および終了します。 2つ以上のグループ (SIPユーザーエージェント) の間で呼び出しを行うことができます。 SIP呼び出しは、SIP電話、ソフトフォン、SIP対応Axisデバイスなどを使用して行うことができます。
実際の音声またはビデオは、RTP (Real-time Transport Protocol) などのトランスポートプロトコルを使用して、SIPユーザーエージェントの間で交換されます。
ピアツーピア設定を使用するか、PBXを使用したネットワークを通じて、ローカルネットワークで呼び出しを行うことができます。
ピアツーピアSIP (P2PSIP)
最も基本的なタイプのSIP通信は、2つ以上のSIPユーザーエージェントの間で直接行われます。 これは、ピアツーピアSIP (P2PSIP) と呼ばれます。 ローカルネットワーク上で行われる場合、必要なのはユーザーエージェントのSIPアドレスだけです。 この場合、通常のSIPアドレスはsip:<local-ip>
です。
Example
- ユーザーエージェントA - ドアステーション。 SIPアドレス: sip:192.168.1.101
- ユーザーエージェントB - SIPが有効な電話。 SIPアドレス: sip:192.168.1.100
ピアツーピアSIP設定を使用して、同じネットワーク上でSIP対応電話などを呼び出すように、Axisドアステーションを設定することができます。
構内交換機 (PBX)
ローカルIPネットワークの外部でSIP呼び出しを行うときは、構内交換機 (PBX) をセンターハブとして機能させることができます。 PBXの主要コンポーネントはSIPサーバーです。これは、SIPプロキシーまたはレジストラとも呼ばれます。 PBXは従来の電話交換台のように動作します。クライアントの現在の状態を表示し、呼転送、ボイスメール、リダイレクトなどを行うことができます。
PBX SIPサーバーは、ローカルエンティティまたはオフサイトとして設定することができます。 イントラネットまたはサードパーティのプロバイダーによってホストすることができます。 ネットワーク間でSIP呼び出しを行うと、呼び出しは一連のPBXによって到達先のSIPアドレスの場所を照会し、ルーティングされます。
各SIPユーザーエージェントは、PBXに登録することで、正しい内線番号をダイヤすると該当のエージェントに到達できるようになります。 この場合、通常のSIPアドレスは、sip:<user>@<domain>
またはsip:<user>@<registrar-ip>
です。 SIPアドレスはそのIPアドレスから独立しており、PBXによって、PBXに登録されている限り装置はアクセス可能になります。
Example
- sip:mydoor@company.com
- sip:myspeaker@company.com
- PBX sip.company.com
- sip:office@company.com
Axisドアステーションで呼び出しボタンを押すと、呼び出しが1つ以上のPBXを経由して、ローカルIPネットワークまたはインターネット上のSIPアドレスに転送されます。
イベントのルールを設定する
特定のイベントが発生したときに装置にアクションを実行させるように、ルールを作成することができます。 ルールは条件とアクションで構成されます。 条件を使用して、アクションをトリガーすることができます。 たとえば、装置は動きを検知したときに、録画を開始したり、電子メールを送信したりすることができ、装置が録画をしている間にオーバーレイテキストを表示することができます。
詳細については、ガイド「イベントのルールの使用開始」を参照してください。
アプリケーション
AXIS Camera Application Platform (ACAP) は、サードパーティによるAxis製品向けの分析アプリケーションやその他のアプリケーションの開発を可能にするオープンプラットフォームです。 入手可能なアプリケーション、アプリケーションのダウンロード、試用版アプリケーション、およびライセンスの詳細については、axis.com/applicationsを参照してください。
Axisアプリケーションのユーザーマニュアルについては、help.axis.comを参照してください。
日常的な使用
キーパッドの使用
目的のアクション | アクション |
建物の中に入れてくれる人に電話します。 | を押します。 |
建物内の人物を呼び出します。 | その人の短縮ダイヤル番号を入力し、を押します。 |
自分のカードとPINを使用してドアを開きます。 | カードをタップして、PINを入力します。 |
PINを使用してドアを開きます。 | PINを入力し#を押します。 |
自分のカードを使用してドアを開きます。 | カードをタップします。 |
トラブルシューティング
工場出荷時の設定にリセットする
工場出荷時の設定へのリセットは慎重に行ってください。 工場出荷時の設定へのリセットを行うと、IPアドレスを含むすべての設定が工場出荷時の値にリセットされます。
本製品を工場出荷時の設定にリセットするには、以下の手順に従います。
本製品の電源を切ります。
コントロールボタンを押した状態で電源を再接続します。製品の概要を参照してください。
ステータスLEDがオレンジ色に点滅するまで、コントロールボタンを15~30秒間押し続けます。
コントロールボタンを離します。 プロセスが完了すると、ステータスLEDが緑色に変わります。 これで本製品は工場出荷時の設定にリセットされました。 ネットワーク上に利用可能なDHCPサーバーがない場合、デフォルトのIPアドレスは
192.168.0.90
になります。インストールおよび管理ソフトウェアツールを使用して、IPアドレスの割り当て、パスワードの設定、装置へのアクセスを行います。
axis.com/supportのサポートページに、インストールおよび管理ソフトウェアツールが用意されています。
装置のWebページを使用して、各種パラメーターを工場出荷時の設定に戻すこともできます。 [Maintenance (メンテナンス) > Factory default (工場出荷時の設定)] に移動し、[Default (デフォルト)] をクリックします。
現在のファームウェアバージョンの確認
ファームウェアは、ネットワーク装置の機能を決定するソフトウェアです。 問題のトラブルシューティングを行う際は、まず現在のファームウェアバージョンを確認することをお勧めします。 最新のファームウェアバージョンには、特定の問題の修正が含まれていることがあります。
現在のファームウェアを確認するには、以下の手順に従います。
装置インターフェース > [Status (ステータス)] に移動します。
[Device info (装置情報)] でファームウェアバージョンを確認してください。
ファームウェアのアップグレード
事前設定済みの設定とカスタム設定は、ファームウェアのアップグレード時に保存されます (その機能が新しいファームウェアで利用できる場合)。ただし、この動作をAxis Communications ABが保証しているわけではありません。
アップグレードプロセス中は、装置を電源に接続したままにしてください。
Active (アクティブ)トラックから最新のファームウェアをダウンロードして装置をアップグレードすると、製品に最新機能が追加されます。 ファームウェアを更新する前に、ファームウェアとともに提供されるアップグレード手順とリリースノートを必ずお読みください。 最新ファームウェアおよびリリースノートについては、axis.com/support/firmwareを参照してください。
ファームウェアファイルをコンピューターにダウンロードします。ファームウェアファイルはaxis.com/support/firmwareから無料で入手できます。
装置に管理者としてログインします。
[Maintenance (メンテナンス) > Firmware upgrade (ファームウェアのアップグレード)] に移動し、[Upgrade (アップグレード)] をクリックします。
- アップグレードが完了すると、製品は自動的に再起動します。
技術的な問題、ヒント、解決策
ここで解決策が見つからない場合は、axis.com/supportのトラブルシューティングセクションに記載されている方法を試してみてください。
ファームウェアのアップグレードで問題が発生する | |
ファームウェアのアップグレード失敗 | ファームウェアのアップグレードに失敗した場合、デバイスは以前のファームウェアを再度読み込みます。 最も一般的な理由は、間違ったファームウェアファイルがアップロードされた場合です。 デバイスに対応したファームウェアファイル名であることを確認し、再試行してください。 |
IPアドレスの設定で問題が発生する | |
デバイスが別のサブネット上にある | デバイス用のIPアドレスと、デバイスへのアクセスに使用するコンピューターのIPアドレスが異なるサブネットにある場合は、IPアドレスを設定することはできません。 ネットワーク管理者に連絡して、適切なIPアドレスを取得してください。 |
IPアドレスが別のデバイスで使用されている | Axis装置をネットワークから切断します。 pingコマンドを実行します (コマンドウィンドウまたはDOSウィンドウで、
|
同じサブネット上の別のデバイスとIPアドレスが競合している可能性がある | DHCPサーバーによって動的アドレスが設定される前は、Axis装置は静的IPアドレスを使用します。 つまり、デフォルトの静的IPアドレスが別のデバイスでも使用されていると、デバイスへのアクセスに問題が発生する可能性があります。 |
ブラウザーからデバイスにアクセスできない | |
ログインできない | HTTPSが有効なときは、正しいプロトコル (HTTPまたはHTTPS) を使用してログインしてください。ブラウザーのアドレスフィールドに、手動で「 rootユーザーのパスワードを忘れた場合は、デバイスを工場出荷時の設定にリセットする必要があります。工場出荷時の設定にリセットするを参照してください。 |
DHCPによってIPアドレスが変更された | DHCPサーバーから取得したIPアドレスは動的なアドレスであり、変更されることがあります。 IPアドレスが変更された場合は、AXIS IP UtilityまたはAXIS Device Managerを使用してデバイスのネットワーク上の場所を特定してください。 デバイスのモデルまたはシリアル番号、あるいはDNS名 (設定されている場合) を使用してデバイスを識別します。 |
デバイスにローカルにアクセスできるが、外部からアクセスできない | |
デバイスに外部からアクセスする場合は、以下のいずれかのWindows®向けアプリケーションを使用することをお勧めします。
手順とダウンロードについては、axis.com/vmsを参照してください。 |
パフォーマンスに関する一般的な検討事項
システムを設定する際には、さまざまな設定や条件がシステムのパフォーマンスにどのように影響するかを検討することが重要です。 ある要因は必要な帯域幅の量 (ビットレート) に影響し、他の要因はフレームレートに影響し、帯域幅とフレームレートの両方に影響する事柄もあります。 CPUの負荷が最大に達した場合も、フレームレートに影響を及ぼします。
最も重要な検討事項には次のようなものがあります。
画像解像度が高い、または圧縮レベルが低いと、画像のファイルサイズが増大し、結果的に帯域幅に影響を及ぼします。
多数のクライアントによるMotion JPEGまたはユニキャストH.264のアクセスは、帯域幅に影響を及ぼします。
様々なクライアントが様々な解像度や圧縮方式が異なるストリームを同時に閲覧すると、フレームレートと帯域幅の両方に影響を及ぼします。
フレームレートを高く維持するために、できる限り同一ストリームを使用してください。 ストリームプロファイルを使用すると、ストリームの種類が同一であることを確認できます。
Motion JPEGおよびH.264のビデオストリームに同時にアクセスすると、フレームレートと帯域幅の両方に影響を及ぼします。
イベント設定を多用すると、製品のCPU負荷に影響が生じ、その結果、フレームレートに影響します。
特に、Motion JPEGのストリーミングでは、HTTPSを使用するとフレームレートが低くなる場合があります。
貧弱なインフラによるネットワークの使用率が高いと帯域幅に影響します。
パフォーマンスの低いクライアントコンピューターで閲覧するとパフォーマンスが低下し、フレームレートに影響します。
複数のAXIS Camera Application Platform (ACAP) アプリケーションを同時に実行すると、フレームレートと全般的なパフォーマンスに影響する場合があります。
仕様
フロントパネルインジケーターとコントロール
本製品を電源に接続すると、インジケーターアイコンとインジケータストリップが、数秒間点灯します。
呼び出しインジケーターアイコン
アイコン | 意味 |
発信が開始されると青色に点灯します。 着信が開始されると青色に点滅します。 | |
通話中は黄色に点灯します。 | |
ドアが開いているときは緑色に点灯します。 |
カードリーダーインジケーターストライプ
このストライプは、リーダーからのフィードバックを示します。
呼び出しボタン
呼び出しボタンの周囲に組み込まれたライトを使用して、訪問者の顔を照らすことができます。
LEDインジケーター
ステータスLED | 説明 |
緑 | 正常動作の場合、緑色に点灯します。 |
SDカードスロット
- SDカード損傷の危険があります。 SDカードの挿入と取り外しの際には、鋭利な工具や金属性の物を使用したり、過剰な力をかけたりしないでください。 カードの挿入や取り外しは指で行ってください。
- データ損失や録画データ破損の危険があります。 本製品の稼働中はSDカードを取り外さないでください。 取り外しの前に、製品のWebページからSDカードをマウント解除してください。
本製品は、microSD/microSDHC/microSDXCカードに対応しています。
推奨するSDカードについては、axis.comを参照してください。
microSD、microSDHC、およびmicroSDXCロゴは、SD-3C LLCの商標です。microSD、microSDHC、microSDXCは、米国および/または他の国々におけるSD-3C, LLCの商標または登録商標です。
ボタン
コントロールボタン
- コントロールボタンは、以下の用途で使用します。
製品を工場出荷時の設定にリセットする。工場出荷時の設定にリセットするを参照してください。
コネクター
HDMIコネクタ
ディスプレイやパブリックビューモニターへの接続には、microHDMITMコネクタを使用します。
ネットワークコネクター
Power over Ethernet Plus (PoE+) 対応RJ45イーサネットコネクター
音声コネクター
音声入出力用4ピンターミナルブロック。

機能 | ピン | 備考 |
ライン入力 | 1 | ライン入力 (モノラル) |
GND | 2 | 音声グランド |
ライン出力 | 3 | ライン出力 |
GND | 4 | 音声グランド |
接点コネクター
ソリッドステートリレー用8ピンターミナルブロックは次の方法で使用できます。
標準的なリレーとして補助回路を開閉します。
ロックを直接制御します。
安全リレーを通してロックを制御します。 ドアの安全な側で安全リレーを使用すると、ショートを防止することができます。
機能 | ピン | 備考 | 仕様 |
NO/NC | 1 | ノーマルオープン/ノーマルクローズ リレー装置の接続用。 2つのリレーピンは電気的に他の回路から絶縁されています。 | 最大電流1 A 最大電圧30 V DC |
COM | 2 | コモン | |
24 V DC | 3 | 補助装置への電源供給用。 注: このピンは、電源出力としてのみ使用できます。 | 出力電圧24 V DC 最大電流50 mA(1) 最大電流350 mA(2) |
DCアース | 4 | 0 V DC | |
NO/NC | 5 | ノーマルオープン/ノーマルクローズ リレー装置の接続用。 2つのリレーピンは回路の残りの部分から直流的に分離されています。 | 最大電流1 A 最大電圧30 V DC |
COM | 6 | コモン | |
12 V DC | 7 | 補助装置への電源供給用。 注: このピンは、電源出力としてのみ使用できます。 | 出力電圧12 V DC 最大電流100 mA(3) 最大電流700 mA(4) |
DCアース | 8 | 0 V DC |
- Power over Ethernet IEEE 802.3af/802.3at Type 1 Class 3による給電時。
- Power over Ethernet Plus (PoE+) IEEE 802.3at Type 2 Class 4またはDC電源入力による給電時。
- Power over Ethernet IEEE 802.3af/802.3at Type 1 Class 3による給電時。
- Power over Ethernet Plus (PoE+) IEEE 802.3at Type 2 Class 4またはDC電源入力による給電時。
リーダーコネクター
外部リーダー接続用4ピンターミナルブロック。
機能 | ピン | 備考 | 仕様 |
DCアース | 1 | 0 V DC | |
12 V DC | 2 | 補助装置への電源供給用。 注: このピンは、電源出力としてのみ使用できます。 | 出力電圧12 V DC |
D0/A+ | 3 | Wiegand: DATA0出力 RS485: A+ | |
D1/B- | 4 | Wiegand: DATA1出力 RS485: B- |
I/Oコネクター
I/Oコネクターに外部装置を接続し、動体検知、イベントトリガー、アラーム通知などと組み合わせて使用することができます。 I/Oコネクターは、0 V DC基準点と電力 (12 V DC出力) に加えて、以下のインターフェースを提供します。
- デジタル入力 –
- 開回路と閉回路の切り替えが可能な装置 (PIRセンサー、ドア/窓の接触、ガラス破損検知器など) を接続するための入力です。
- デジタル出力 –
- リレーやLEDなどの外部装置を接続します。 接続された装置は、VAPIX®アプリケーションプログラミングインターフェースを通じたイベントまたは製品のWebページからアクティブにすることができます。
機能 | ピン | 備考 | 仕様 |
DCアース | 1 | 0 V DC | |
DC出力 | 2 | 補助装置の電源供給に使用できます。 注: このピンは、電源出力としてのみ使用できます。 | 12 V DC 最大負荷 = 50 mA |
設定可能 (入力または出力) | 3–6 | デジタル入力 – 動作させるにはピン1に接続し、動作させない場合はフロート状態 (未接続) のままにします。 | 0~30 V DC (最大) |
デジタル出力 – アクティブ時はピン1 (DCグランド) に内部で接続し、非アクティブ時はフロート状態 (未接続) になります。 リレーなどの誘導負荷とともに使用する場合は、過渡電圧から保護するために、負荷と並列にダイオードを接続します。 | 0~30 V DC (最大)、オープンドレイン、100 mA |
Example
- DCグランド
- DC出力 12 V、最大50 mA
- I/O (入力として設定)
- I/O (出力として設定)
- 設定可能I/O
- 設定可能I/O
電源コネクター
DC電源入力用2ピンターミナルブロック。 定格出力が100 W以下または5 A以下の安全特別低電圧 (SELV) に準拠した有限電源 (LPS) を使用してください。

機能 | ピン | 備考 | 仕様 |
DCアース | 1 | 0 V DC | |
DC入力 | 2 | Power over Ethernetを使用しないときのコントローラーへの電源供給用。 注: このピンは、電源入力としてのみ使用できます。 | 8~28 V DC、最大22 W 出力の最大負荷9 W |
安全情報
危険レベル
回避しない場合、死亡または重傷につながる危険な状態を示します。
回避しない場合、死亡または重傷につながるおそれのある危険な状態を示します。
回避しない場合、軽傷または中程度の怪我につながるおそれのある危険な状態を示します。
回避しない場合、器物の破損につながるおそれのある状態を示します。
その他のメッセージレベル
製品を正しく機能させるために不可欠な重要情報を示します。
製品を最大限に活用するために役立つ有用な情報を示します。