ソリューションの概要
AXIS Q87 Bispectral PTZ Network Camera は、空港など、24時間監視を必要とする立入禁止エリアでのミッションクリティカルな監視を目的としています。
低照度環境下では、ビジュアルチャンネルでは検知できない物体 (1) をサーマルカメラで検知することができます。 これを活用することで、サーマルチャンネルを設定して自動的に動きを検知し、ビジュアルチャンネルに信号を送ってズームして記録することができます。 詳細については、次にアクセスしてください: サーマルチャンネルで動きを検知し、ビジュアルチャンネルでズームインして記録する
カメラ (2) は、多くの場合アクセスしにくい場所に設置されています。 ワイパーとオプションのワッシャーが内蔵されているため、例えばフロントウィンドウに付着した潮風による塩分を、カメラに直接にアクセスすることなく取り除くことができます。 詳細については、次にアクセスしてください: ビジュアルウィンドウの日次クリーニングを設定する
広範囲チルトを使用すると、さまざまな飛行物体(3)などを検知することができます。
はじめに
ネットワーク上の装置を検索する
Windows®でAxis装置を探してIPアドレスの割り当てを行う方法については、AXIS IP UtilityまたはAXIS Device Managerを使用してください。 いずれのアプリケーションも無料で、axis.com/supportからダウンロードできます。
IPアドレスの検索や割り当てを行う方法の詳細については、IPアドレスの割り当てと装置へのアクセス⽅法を参照してください。
ブラウザーサポート
以下のブラウザーで装置を使用できます。
ChromeTM | Firefox® | EdgeTM | Safari® | |
Windows® | 推奨 | 推奨 | ✓ | |
macOS® | 推奨 | 推奨 | ✓ | ✓ |
Linux® | 推奨 | 推奨 | ✓ | |
その他のオペレーティングシステム | ✓ | ✓ | ✓ | ✓* |
* iOS 15またはiPadOS 15でAXIS OS Webインターフェースを使用するには、[設定] > [Safari] > [詳細] > [Experimental Features] に移動し、[NSURLSession Websocket] を無効にします。
推奨ブラウザーの詳細については、AXIS OSポータルにアクセスしてください。
装置へのアクセス
ブラウザーを開き、Axis装置のIPアドレスまたはホスト名を入力します。
ユーザー名とパスワードを入力します。 初めて装置にアクセスする場合は、rootパスワードを設定する必要があります。rootアカウントの新しいパスワードを設定するを参照してください。
ファームウェアが改ざんされてないことを確認する
- 装置に元のAxisファームウェアが搭載されていることを確認するか、またはセキュリティ攻撃が行われた後に装置を完全に制御するには、以下の手順に従います。
工場出荷時の設定にリセットします。工場出荷時の設定にリセットするを参照してください。
リセットを行うと、セキュアブートによって装置の状態が保証されます。
装置を設定し、インストールします。
rootアカウントの新しいパスワードを設定する
デフォルトの管理者ユーザー名はrootです。 rootのパスワードを忘れた場合は、装置を工場出荷時の設定にリセットしてください。工場出荷時の設定にリセットするを参照してください。
パスワードを入力します。 安全なパスワードを設定する手順に従います。安全なパスワードを参照してください。
パスワードを再入力して、スペルを確認します。
[Create login (ログインの作成)] をクリックします。 これでパスワードが設定されました。
安全なパスワード
Axis装置は、最初に設定されたパスワードをネットワーク上で平文で送信します。 最初のログイン後に装置を保護するために、安全で暗号化されたHTTPS接続を設定してからパスワードを変更してください。
装置のパスワードは主にデータおよびサービスを保護します。 Axis装置は、さまざまなタイプのインストールで使用される可能性があることから、パスワードポリシーを強制しません。
データを保護するために、次のことを強く推奨します。
8文字以上のパスワードを使用する (できればパスワード生成プログラムで作成する)。
パスワードを公開しない。
一定の期間ごとにパスワードを変更する (少なくとも年に1回)。
Webページの概要
- ライブビューコントロールバー
- ライブビュー
- 製品名
- ユーザー情報、カラーテーマ、およびヘルプ
- ビデオコントロールバー
- 設定トグル
- 設定タブ
追加設定
画像を調整する
このセクションでは、装置の設定について説明します。 特定の機能の詳細については、詳細情報を参照してください。
露出モードを選択する
露出モードはビジュアルチャンネルでしか利用できません。
カメラには、絞り、シャッタースピード、ゲインを調整して特定の監視シーンの画質を向上させるさまざまな露出モードオプションがあります。 [Settings > Image > Exposure (設定 > 画像 > 露出)] に移動し、以下の露出モードから選択します。
ほとんどの用途では、[Automatic (自動)] 露出を選択します。
蛍光灯など、特定の人工照明がある環境では、[Flicker-free (ちらつき防止)] を選択します。
電源周波数と同じ周波数を選択します。
蛍光灯照明がある夜間の屋外や太陽光が射す日中の屋外など、特定の人工照明や明るい光がある環境では、[Flicker-reduced (ちらつき低減)] を選択します。
電源周波数と同じ周波数を選択します。
プライバシーマスクで画像の一部を非表示にする
1つ以上のプライバシーマスクを作成して、画像の一部を隠すことができます。
[Settings > Privacy mask (設定 > プライバシーマスク)] に移動します。
[New (新規)] をクリックします。
必要に応じて、プライバシーマスクのサイズ、色、名前を調整します。
低照度環境でノイズを減らす
低光量設定はビジュアルチャンネルでしか利用できません。
低光量の条件下でノイズを少なくするために、以下のうち1つ以上の設定ができます。
ノイズと動きによる画像のブレの間のトレードオフを調整します。 [Settings > Image > Exposure (設定 > 画像 > 露出)] に移動し、[Blur-noise trade-off (ブレとノイズのトレードオフ)] スライダーを [Low noise (低ノイズ)] の方に動かします。
[露出モード] を [自動] に設定します。
- 注
最大シャッター値が高いと、動きによる画像のブレが生じる場合があります。
シャッター速度を遅くするには、最大シャッターをできるだけ大きな値に設定します。
開口を開きます。
逆光の強いシーンを処理する
ダイナミックレンジとは、画像内の明るさのレベルの差のことです。 最も暗い部分と最も明るい部分の差がかなり大きい場合があります。 その場合、暗い部分か明るい部分の画像だけが見えることがよくあります。 ワイドダイナミックレンジ (WDR) を使用すると、画像の暗い部分と明るい部分の両方が見えるようになります。


- WDRを使用すると、画像にノイズが発生することがあります。
- WDRは、一部のキャプチャーモードでは使用できない場合があります。
[Settings > Image > Wide dynamic range (設定 > 画像 > ワイドダイナミックレンジ)] に移動します。
[WDR (ワイドダイナミックレンジ)] をオンにします。
それでも問題が発生する場合は、[Exposure (露出)] に移動して [Exposure zone (露出エリア)] を調整し、対象範囲をカバーします。
WDRとその使用方法の詳細については、axis.com/web-articles/wdrを参照してください。
低光量時に外付けのイルミネーターを使用する
ビジュアルチャンネルは、可視光を利用して日中にカラー画像を配信します。 外付けのイルミネーターを使用すると、夜間にも視覚チャンネルを使用することができます。 低光量時にイルミネーターをオンにし、十分な光量が得られた際にオフにする方法:
[Settings > System > Accessories (設定 > システム > アクセサリー)] の順に移動します。
External illuminators (外付けイルミネーター)配下で、各イルミネーターから射出する光の種類を選択します。
Use illuminators (イルミネーターの使用)をオンにします。
[Image > Day and night (設定 > 画像 > 日中夜間)] の順に移動し、[IR cut filter (IRカットフィルター)] が [Auto (自動)] に設定されていることを確認します。
イルミネーターが切り替わる光量レベルを設定するには、[Threshold (しきい値)] スライダーを [Bright (明るい)] または [Dark (暗い)] に動かします。
[Allow illumination (照明を許可)] と [Synchronize illumination (照明の同期を有効にする)] をオンにします。
カメラビューを調整する (PTZ)
パン/チルト/ズームのさまざまな設定の詳細については、パン、チルト、ズーム (PTZ)を参照してください。
パン、チルト、およびズーム動作を制限する
シーン内にカメラで撮影したくない部分がある場合は、パン、チルト、ズームの動作を制限することができます。 たとえば、監視する予定の駐車場に近い場所にあるアパートの居住者のプライバシーを保護する必要がある場合です。 動作を制限するには、[Settings > PTZ > Limits (設定 > PTZ > 制限)] に移動します。
プリセットポジションを含むガードツアーを作成する
ガードツアーを使用して、さまざまなプリセットポジションからのビデオストリームを、設定した時間中、あらかじめ決められた順序またはランダムな順序で表示することができます。
[Settings > PTZ > Guard tours (設定 > PTZ > ガードツアー)] に移動します。
をクリックします。
ガードツアーのプロパティを編集するには、 をクリックします。
ガードツアーの名前を入力して、各ツアー間で一時停止する長さを分単位で指定します。
ガードツアーがランダムな順番でプリセットポジションに移動するように指定するには、[シャッフル] をオンにします。
[完了] をクリックします。
[追加] をクリックして、ガードツアーに追加するプリセットポジションを指定します。
[Done (完了)] をクリックして、ガードツアーの設定を終了します。
ガードツアーのスケジュールを設定するには、[System > Events (システム > イベント)] に移動します。
ビデオを表示する、録画する
このセクションでは、装置の設定について説明します。 ストリーミングとストレージの動作の詳細については、ストリーミングとストレージを参照してください。
SDカードを挿入する
SDカードを使用して、録画をデバイスのローカルに保存することができます。 SDカードは付属していません。
- 損傷の危険があります。 可動部分。 動作中は、体をデバイスに近づけないでください。 デバイスの設置やメンテナンスを行う前には電源を切ってください。
- 損傷の危険があります。 表面が熱くなります。 動作中は、デバイスに触れないでください。 デバイスのメンテナンスを実行する前には電源を切り、表面が冷えるまで待ってください。
トップカバーを取り外すと、カメラの衝撃に弱い部分が露出します。 カメラを取り外す際には、保護されていないカメラをトップカバーとぶつけないように注意してください。
- SDカードをデバイスに挿入する方法:
デバイスの電源を切ります。
トップカバー用ネジ4本を緩めて、トップカバーを取り外します。
SDカードを挿入します。 SDカードスロットの場所が分からない場合は、製品の概要を参照してください。
上蓋を取り付け、ネジを締めます (トルク 2.0 Nm)。
デバイスの電源を再投入します。
帯域幅とストレージ容量を削減する
帯域幅を削減すると、画像の詳細度が失われる可能性があります。
ライブビューに移動し、[H.264] を選択します。
[Settings > Stream (設定 > ストリーム)] に移動します。
以下の操作を1つ以上実行します。
- 注
Zipstream設定はH.264とH.265の両方で使用されます。
ダイナミックGOPをオンにし、GOP長を高い値に設定する。
圧縮度を増やす。
ダイナミックFPSをオンにする。
WebブラウザーではH.265のデコーディングをサポートしていません。 H.265のデコーディングに対応した映像管理システムまたはアプリケーションを使用してください。
ネットワークストレージを設定する
- ネットワーク上に録画を保存するには、以下のようにネットワークストレージを設定する必要があります。
[Settings > System (設定 > システム)] > [Storage (ストレージ)] に移動します。
[Network storage (ネットワークストレージ)] の [Setup (設定)] をクリックします。
ホストサーバーのIPアドレスを入力します。
ホストサーバー上の共有場所の名前を入力します。
共有にログインが必要な場合はスイッチを移動し、ユーザー名とパスワードを入力します。
[Connect (接続)] をクリックします。
ビデオを録画して見る
ビデオを録画するには、最初にネットワークストレージの設定をする (「ネットワークストレージを設定する」参照)、またはSDカードを挿入する必要があります。
- ビデオを録画する
ライブビューに移動します。
録画を開始するには、Record (録画) をクリックします。 録画を停止するには、もう一度クリックしてください。
- ビデオを見る
[Storage > Go to recordings (ストレージ > 録画を表示)] をクリックします。
リストの録画を選択すると、その録画が自動的に再生されます。
イベントのルールを設定する
特定のイベントが発生したときに装置にアクションを実行させるように、ルールを作成することができます。 ルールは条件とアクションで構成されます。 条件を使用して、アクションをトリガーすることができます。 たとえば、装置は動きを検知したときに、録画を開始したり、電子メールを送信したりすることができ、装置が録画をしている間にオーバーレイテキストを表示することができます。
詳細については、ガイド「イベントのルールの使用開始」を参照してください。
アクションをトリガーする
Settings > System > Events (設定 > システム > イベント) に移動し、ルールを設定します。 このルールでは、装置が特定のアクションを実行するタイミングを定義します。 ルールは、スケジュール、繰り返し、または動体検知によるトリガーなどを利用して設定できます。
アクションをトリガーするために満たす必要がある [Condition (条件)] を選択します。 ルールに複数の条件を指定した場合は、すべての条件が満たされたときにアクションがトリガーされます。
条件が満たされたときに装置が実行する Action (アクション) を選択します。
アクティブなルールを変更する場合は、ルールを再起動して変更内容を有効にする必要があります。
サーマルチャンネルで動きを検知し、ビジュアルチャンネルでズームインして記録する
低照度環境下では、映像カメラで検知できない物体をサーマルカメラで検知することができます。 この例では、サーマルチャンネルを使って動きを検知し、ビジュアルチャンネルを使ってズームインして記録する方法について説明します。 この例では、カメラはゲート(門)を監視しています。
- 動体検知プロファイルを作成します。
- 注
複数の AXIS Motion Guard を両方のチャンネルで同時に実行している場合は、フレームレートと全般的なパフォーマンスに影響する場合があります。 そのため、ビジュアルチャンネルでは、AXIS Motion Guard のプロファイルを削除することを推奨します。
[Settings > Apps (設定 > アプリ)] に移動し、AXIS Video Motion Detectionを開きます。
[Thermal (サーマル)] を選択します。
対象範囲をカバーするプロファイル、
ゲートのプロファイル
を作成します。AXIS Motion Guardのユーザーマニュアルについては、axis.com/products/online-manual/ を参照してください。
- プリセットポジションの作成:
[Settings > PTZ > Preset positions (設定 > PTZ > プリセットポジション)] に移動します。
どちらのチャンネルも同じプリセット設定を共有しています。
対象範囲を含むホームポジションを作成します。
ゲートのポジション
という名前のズームインされたプリセットポジションを作成し、移動するオブジェクトが現れるであろう画像内の領域をカバーします。
サーマルチャンネルが動きを検知した際にビジュアルチャンネルでズームインするルールを作成します:
[Settings > System > Events (設定 > システム > イベント)] に移動し、ルールを追加します。
ルールの名前を
ゲートキーパー
と設定します。条件リストの、[Applications (アプリケーション)] 配下の、次のMotion Guard (モーションガード) を選択します: プロファイルを取得する (サーマル)。
アクションのリストで、[Preset positions (プリセットポジション)] の [Go to preset position (プリセットポジションに移動する)] を選択します。
[Video channel (ビデオチャンネル)] 配下でCamera 1 (カメラ 1)を選択します。
[Preset Position (プリセットポジション)]配下で Gate position (ゲートのポジション)を選択します。
[Home timeout (ホームのタイムアウト)]を選択し、カメラがゲートのポジションに留まる時間を設定します (少なくとも30秒待機した後にホームポジションに戻ります)。
[Save (保存)] をクリックします。
ルールを作成してSDカードにビデオを録画する:
ルールを作成し、
ビデオの録画
と名付けます。条件リストの、[PTZ] 配下の、次のPTZ preset position reached (到達する PTZ プリセットポジション) を選択します: カメラ 1。
[Preset Position (プリセットポジション)]配下で Gate position (ゲートのポジション)を選択します。
アクションのリストで、[Recordings (録画)] の [Record video while the rule is active (ルールがアクティブである間、ビデオを録画する)] を選択します。
Camera (カメラ)配下で、Camera 1 (カメラ 1)を選択します。
[Storage (ストレージ)] 配下でSD card (SDカード)を選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
清掃の推奨事項
ビジュアルウィンドウの日次クリーニングを設定する
多くの場合、カメラは近づきにくい場所に設置されています。 この例では、ビジュアルウィンドウに内蔵されたワイパーとオプションのワッシャーを設定し、リモートからクリーニングする方法について解説しています。これにより、たとえば潮風で蓄積した塩などを除去することができます。
- ワッシャーの設定:
カメラをノズルに向けます。 ノズルが画像の中央に位置していることを確認してください。
[Settings > System > Accessories (設定 > システム > アクセサリー)] の順に移動します。
Nozzle Position (ノズルポジション) を有効にします。
ワッシャーが接続されているワッシャーポンプのピンを選択します。
日次クリーニングの設定:
[Settings > System > Events > Schedules (設定 > システム > イベント > スケジュール)] に移動し、新規スケジュールを追加します。
[Schedule (スケジュール)] を選択し、[Create (作成)] をクリックします。
スケジュールの名称を入力します (例:
洗浄
)。[Repeat (繰り返し)]配下で、Daily (日次)を選択します。
[Start time (開始時刻)] を次の時間に設定します: 12:00、[End time (終了時刻)] を次の時間に設定します: 12:01.
すべてのDays (日付)を選択します。
[Save (保存)] をクリックします。
Rules (ルール)クリックして新たなルールを作成します。
ルールの名称を入力します (例:
ウィンドウの洗浄
)。条件のリストで、[Scheduled and recurring (スケジュールおよび繰り返し)] の [Scheduled event (スケジュール型イベント)] を選択します。
スケジュールのリストから、Wash (洗浄) を選択します。
アクションのリストで、Washer (ワッシャー)配下の Use washer (ワッシャーを使用する) を選択します。
詳細情報
カラーパレット
サーマル画像の細部を人間の目で区別できるようにするために、画像にカラーパレットを適用できます。 パレット内の色は、温度の違いを強調するために人工的に作り出された疑似カラーです。
プライバシーマスク
プライバシーマスクはビジュアルチャンネルのみで使用できます。
プライバシーマスクは、監視領域の一部をユーザーに非表示にするユーザー定義のエリアです。 ビデオストリームで、プライバシーマスクは塗りつぶされたブロックとして表示されます。
プライバシーマスクは、すべてのスナップショット、録画されたビデオ、ライブストリームに表示されます。
VAPIX®アプリケーションプログラミングインターフェース (API) を使用して、プライバシーマスクを非表示にすることができます。
複数のプライバシーマスクを使用すると、製品のパフォーマンスに影響する場合があります。
複数のプライバシーマスクを作成できます。 マスクの最大数は、すべてのマスクを組み合わせたときの複雑さに依存します。 各マスクのアンカーポイントが増えると、作成できるマスクの数は少なくなります。 各マスクには3~10個のアンカーポイントを設定できます。
パン、チルト、ズーム (PTZ)
ガードツアー
ガードツアーを使用して、さまざまなプリセットポジションからのビデオストリームを、設定した時間中、あらかじめ決められた順序またはランダムな順序で表示することができます。 ガードツアーを開始すると、映像を視聴しているクライアント (Webブラウザ) が存在しなくなっても、停止されるまで動作が継続されます。
ストリーミングとストレージ
ビデオ圧縮形式
使用する圧縮方式は、表示要件とネットワークのプロパティに基づいて決定します。 以下から選択を行うことができます。
Motion JPEG
Motion JPEGまたはMJPEGは、個々のJPEG画像の連続で構成されたデジタルビデオシーケンスです。 これらの画像は、十分なレートで表示、更新されることで、連続的に更新される動きを表示するストリームが作成されます。 人間の目に動画として認識されるためには、1秒間に16以上の画像を表示するフレームレートが必要になります。 フルモーションビデオは、1秒間に30フレーム (NTSC) または25フレーム (PAL) で動画と認識されます。
Motion JPEGストリームは、かなりの帯域幅を消費しますが、画質に優れ、ストリームに含まれるすべての画像にアクセスできます。
H.264またはMPEG-4 Part 10/AVC
H.264はライセンスされた技術です。 このAxis製品には、H.264閲覧用のクライアントライセンスが1つ添付されています。 ライセンスされていないクライアントのコピーをインストールすることは禁止されています。 ライセンスを追加購入するには、Axisの販売代理店までお問い合わせください。
H.264を使用すると、画質を損なうことなく、デジタル映像ファイルのサイズを削減でき、Motion JPEG形式の場合と比較すると80%以上、従来のMPEG形式と比較すると50%以上を削減できます。 そのため、ビデオファイルに必要なネットワーク帯域幅やストレージ容量が少なくなります。 また、別の見方をすれば、より優れた映像品質が同じビットレートで得られることになります。
H.265またはMPEG-H Part 2/HEVC
H.265を使用すると、画質を損なうことなくデジタルビデオファイルのサイズを削減でき、H.264に比べて25%以上縮小することができます。
- H.265はライセンスされた技術です。 このAxis製品には、H.265閲覧用のクライアントライセンスが1つ添付されています。 ライセンスされていないクライアントのコピーをインストールすることは禁止されています。 ライセンスを追加購入するには、Axisの販売代理店までお問い合わせください。
- ほとんどのWebブラウザはH.265のデコードに対応していないため、カメラはWebインターフェースでH.265をサポートしていません。 その代わり、H.265のデコーディングに対応した映像管理システムやアプリケーションを使用できます。
画像、ストリーム、およびストリームプロファイルの設定の互いの関係
[Image (画像)] タブには、製品からのすべてのビデオストリームに影響を与えるカメラ設定が含まれています。 このタブで変更した内容は、すべてのビデオストリームと録画にすぐに反映されます。
[Stream (ストリーム)] タブには、ビデオストリームの設定が含まれています。 解像度やフレームレートなどを指定せずに、製品からのビデオストリームを要求している場合は、これらの設定が使用されます。 [Stream (ストリーム)] タブで設定を変更すると、実行中のストリームには影響しませんが、新しいストリームを開始したときに有効になります。
[Stream profiles (ストリームプロファイル)] の設定は、[Stream (ストリーム)] タブの設定よりも優先されます。 特定のストリームプロファイルを持つストリームを要求すると、ストリームにそのプロファイルの設定が含まれます。 ストリームプロファイルを指定せずにストリームを要求した場合、または製品に存在しないストリームプロファイルを要求した場合、ストリームには [Stream (ストリーム) タブの設定が含まれます。
ビットレート制御
ビットレート制御で、ビデオストリームの帯域幅の使用量を管理することができます。
Variable bitrate (VBR) (可変ビットレート )
可変ビットレートでは、シーン内の動きのレベルに基づいて帯域幅の使用量が変化します。 シーン内の動きが多いほど、多くの帯域幅が必要です。 ビットレートが変動する場合は、一定の画質が保証されますが、ストレージのマージンを確認する必要があります。
Maximum bitrate (MBR) (最大ビットレート))
最大ビットレートでは、目標ビットレートを設定してシステムのビットレートを制限することができます。 瞬間的なビットレートが指定したビットレート以下に保たれていると、画質またはフレームレートが低下することがあります。 画質とフレームレートのどちらを優先するかを選択することができます。 目標ビットレートは、予期されるビットレートよりも高い値に設定することをお勧めします。 これにより、シーン内で活動レベルが高い場合にマージンを確保します。
- 目標ビットレート
アプリケーション
アプリケーションを使用することで、Axis装置をより活用できます。AXIS Camera Application Platform (ACAP) は、サードパーティによるAxis装置向けの分析アプリケーションやその他のアプリケーションの開発を可能にするオープンプラットフォームです。 アプリケーションとしては、装置にプリインストール済み、無料でダウンロード可能、またはライセンス料が必要なものがあります。 利用可能なアプリケーション、ダウンロード、試用版、およびライセンスの詳細については、axis.com/products/acap/application-galleryにアクセスしてください。
Axisアプリケーションのユーザーマニュアルについては、help.axis.comにアクセスしてください。
トラブルシューティング
工場出荷時の設定にリセットする
- 損傷の危険があります。 可動部分。 動作中は、体を製品に近づけないでください。 製品の設置やメンテナンスを行う前には電源を切ってください。
- 損傷の危険があります。 表面が熱くなります。 動作中は、本製品に触れないでください。 製品のメンテナンスを実行する前には電源を切り、表面が冷えるまで待ってください。
トップカバーを取り外すと、ビジュアルカメラの衝撃に繊細な部分が現れます。 カメラを取り外す際には、保護されていないカメラをトップカバーとぶつけないように注意してください。
工場出荷時の設定へのリセットは慎重に行ってください。 工場出荷時の設定へのリセットを行うと、IPアドレスを含むすべての設定が工場出荷時の値にリセットされます。
インストールおよび管理用のソフトウェアツールについては、axis.com/support/downloadsのサポートページに用意されています。
本製品の電源を切ります。
トップカバー用ネジ4本を緩めて、トップカバーを取り外します。
コントロールボタンを押します。 コントロールボタンの場所が分からない場合は、製品の概要を参照してください
上蓋を取り付け、ネジを締めます (トルク 2.0 Nm)。
本製品に電源を再投入します。
本製品のWebページを使用して、各パラメーターを工場出荷時の設定に戻すことも可能です。 [Settings > System > Maintenance (設定 > システム > メンテナンス)] を選択し、[Default (デフォルト)] をクリックします。
ファームウェアオプション
Axisは、アクティブトラックまたは長期サポート (LTS) トラックのどちらかに従って、製品のファームウェア管理を提供します。 アクティブトラックでは、最新の製品機能すべてに常時アクセスできますが、LTSトラックの場合、バグフィックスやセキュリティ更新に重点を置いた定期的リリースが提供される固定プラットフォームを使用します。
最新の機能にアクセスする場合や、Axisのエンドツーエンドシステム製品を使用する場合は、アクティブトラックのファームウェアを使用することをお勧めします。 最新のアクティブトラックに対して継続的な検証が行われないサードパーティの統合を使用する場合は、LTSトラックをお勧めします。 LTSにより、大きな機能的な変更や既存の統合に影響を与えることなく、サイバーセキュリティを維持することができます。 Axis製品のファームウェア戦略の詳細については、axis.com/support/firmwareを参照してください。
現在のファームウェアを確認する
ファームウェアは、ネットワークデバイスの機能を決定するソフトウェアです。 問題のトラブルシューティングを行う際には、まず、現在のファームウェアバージョンを確認してください。 最新バージョンには、特定の問題の修正が含まれていることがあります。
現在のファームウェアを確認するには:
製品のWebページに移動します。
ヘルプメニュー をクリックします。
[About (バージョン情報)] をクリックします。
ファームウェアのアップグレード
事前設定済みの設定とカスタム設定は、(その機能が新しいファームウェアで利用できる場合)、ファームウェアのアップグレード時に保存されます。ただし、この動作をAxis Communications ABが保証しているわけではありません。
アップグレードプロセス中は、本製品を電源に接続したままにしてください。
Active (アクティブ)トラックから最新のファームウェアをダウンロードして製品をアップグレードすると、製品に最新機能が追加されます。 ファームウェアを更新する前に、ファームウェアとともに提供されるアップグレード手順とリリースノートを必ずお読みください。 最新ファームウェアおよびリリースノートについては、axis.com/support/firmwareを参照してください。
ファームウェアファイルをコンピューターにダウンロードします。ファームウェアファイルはaxis.com/support/firmwareから無料で入手できます。
製品に管理者としてログインします。
[Settings > System > Maintenance (設定 > システム > メンテナンス)] にアクセスします。 ページの指示に従います。 アップグレードが完了すると、製品は自動的に再起動します。
技術的な問題、ヒント、解決策
ここで解決策が見つからない場合は、axis.com/supportのトラブルシューティングセクションに記載されている方法を試してみてください。
ファームウェアのアップグレードで問題が発生する | |
ファームウェアのアップグレード失敗 | ファームウェアのアップグレードに失敗した場合、デバイスは以前のファームウェアを再度読み込みます。 最も一般的な理由は、間違ったファームウェアファイルがアップロードされた場合です。 デバイスに対応したファームウェアファイル名であることを確認し、再試行してください。 |
IPアドレスの設定で問題が発生する | |
デバイスが別のサブネット上にある | デバイス用のIPアドレスと、デバイスへのアクセスに使用するコンピューターのIPアドレスが異なるサブネットにある場合は、IPアドレスを設定することはできません。 ネットワーク管理者に連絡して、適切なIPアドレスを取得してください。 |
IPアドレスが別のデバイスで使用されている | Axisデバイスをネットワークから切断します。 pingコマンドを実行します (コマンドウィンドウまたはDOSウィンドウで、
|
同じサブネット上の別のデバイスとIPアドレスが競合している可能性がある | DHCPサーバーによって動的アドレスが設定される前は、Axisデバイスは静的IPアドレスを使用します。 つまり、デフォルトの静的IPアドレスが別のデバイスでも使用されていると、デバイスへのアクセスに問題が発生する可能性があります。 |
デバイスにローカルにアクセスできるが、外部からアクセスできない | |
デバイスに外部からアクセスする場合は、以下のいずれかのWindows®向けアプリケーションを使用することをお勧めします。
手順とダウンロードについては、axis.com/vmsを参照してください。 |
パフォーマンスに関する一般的な検討事項
システムを設定する際には、さまざまな設定や条件がシステムのパフォーマンスにどのように影響するかを検討することが重要です。 ある要因は必要な帯域幅の量 (ビットレート) に影響し、他の要因はフレームレートに影響し、帯域幅とフレームレートの両方に影響する事柄もあります。 CPUの負荷が最大に達した場合も、フレームレートに影響を及ぼします。
最も重要な検討事項には次のようなものがあります。
画像解像度が高い、または圧縮レベルが低いと、画像のファイルサイズが増大し、結果的に帯域幅に影響を及ぼします。
GUIで画像を回転させると、本製品のCPU負荷が増加することがあります。
多数のクライアントによるMotion JPEGまたはユニキャストH.264のアクセスは、帯域幅に影響を及ぼします。
多数のクライアントによるMotion JPEGまたはユニキャストH.265のアクセスは、帯域幅に影響を及ぼします。
様々なクライアントが様々な解像度や圧縮方式が異なるストリームを同時に閲覧すると、フレームレートと帯域幅の両方に影響を及ぼします。
フレームレートを高く維持するために、できる限り同一ストリームを使用してください。 ストリームプロファイルを使用すると、ストリームの種類が同一であることを確認できます。
Motion JPEGおよびH.264のビデオストリームに同時にアクセスすると、フレームレートと帯域幅の両方に影響を及ぼします。
Motion JPEGおよびH.265のビデオストリームに同時にアクセスすると、フレームレートと帯域幅の両方に影響を及ぼします。
イベント設定を多用すると、製品のCPU負荷に影響が生じ、その結果、フレームレートに影響します。
特に、Motion JPEGのストリーミングでは、HTTPSを使用するとフレームレートが低くなる場合があります。
貧弱なインフラによるネットワークの使用率が高いと帯域幅に影響します。
パフォーマンスの低いクライアントコンピューターで閲覧するとパフォーマンスが低下し、フレームレートに影響します。
複数のAXIS Camera Application Platform (ACAP) アプリケーションを同時に実行すると、フレームレートと全般的なパフォーマンスに影響する場合があります。
複数のAXIS Camera Application Platform (ACAP) アプリケーションを映像およびサーマルチャネルで同時に実行すると、フレームレートと全般的なパフォーマンスに影響する場合があります。
サポートに問い合わせる
axis.com/supportでサポートに問い合わせます。
仕様
製品の概要
- ウェザーシールド
- トップカバー
- 内部カバー
- ポジショニングユニット
- ベースユニットのネジ
- ベースユニット
- ワイパー
- 保護フォイルを備えたフロント
- ビジュアルレンズ
- サーマルレンズ
- 蓋
- トップカバーコネクター
- RS485コネクター
- 電源コネクター
- コントロールボタン
- RJ45コネクター
- ステータスLED
- 音声入力3.5 mmコネクター
- SDカードスロット (microSD、カードは付属していません)
- 入力電力コネクター
- I/Oコネクター
- RJ45コネクター
- SFPモジュール用SFPモジュール (非付属品)
LEDインジケーター
ステータスLED | 説明 |
無点灯 | 正常動作 |
緑 | 起動時に点灯 |
オレンジ | 起動時に点灯します。 ファームウェアのアップグレード時と工場出荷時設定へのリセット時に点滅します。 |
オレンジ/赤 | ネットワーク接続が利用できないか、失われた場合は、オレンジ色/赤色で点滅します。 |
赤 | ファームウェアのアップグレード失敗。 |
SDカードスロット
可動部分。 損傷の危険があります。 動作中は、身体の一部を本製品に近づけないでください。 製品の設置やメンテナンスを行う前には電源を切ってください。
表面が熱くなります。 損傷の危険があります。 動作中は、本製品に触れないでください。 製品のメンテナンスを実行する前には電源を切り、表面が冷えるまで待ってください。
- SDカード損傷の危険があります。 SDカードの挿入と取り外しの際には、鋭利な工具や金属性の物を使用したり、過剰な力をかけたりしないでください。 カードの挿入や取り外しは指で行ってください。
- データ損失や録画データ破損の危険があります。 SDカードを取り外す前に、装置のWebインターフェースからマウント解除してください。 本製品の稼働中はSDカードを取り外さないでください。
本装置は、microSD/microSDHC/microSDXCカードに対応しています。
推奨するSDカードについては、axis.comを参照してください。
microSD、microSDHC、およびmicroSDXCロゴは、SD-3C LLCの商標です。microSD、microSDHC、microSDXCは、米国および/または他の国々におけるSD-3C, LLCの商標または登録商標です。
ボタン
コントロールボタン
- コントロールボタンは、以下の用途で使用します。
製品を工場出荷時の設定にリセットする。工場出荷時の設定にリセットするを参照してください。
コネクター
ネットワークコネクター
RJ45イーサネットコネクター。
SFPコネクター。
音声コネクター
音声入力 - モノラルマイクロフォンまたはラインインモノラル信号用 (左チャンネルはステレオ信号で使用) 3.5 mm入力。
音声入力 - デジタルマイクロフォン、アナログモノラルマイクロフォンまたはラインインモノラル信号用 (左チャンネルはステレオ信号で使用) 3.5 mm入力。
音声入力
1 チップ | 2 リング | 3 スリーブ |
デジタル信号 | 選択されている場合、リング電源 | アース |
I/Oコネクター
I/Oコネクターに外部装置を接続し、動体検知、イベントトリガー、アラーム通知などと組み合わせて使用することができます。 I/Oコネクターは、0 V DC基準点と電力 (12 V DC出力) に加えて、以下のインターフェースを提供します。
- デジタル入力 –
- 開回路と閉回路の切り替えが可能な装置 (PIRセンサー、ドア/窓の接触、ガラス破損検知器など) を接続するための入力です。
- デジタル出力 –
- リレーやLEDなどの外部装置を接続します。 接続された装置は、VAPIX®アプリケーションプログラミングインターフェースを通じたイベントまたは本装置のWebインターフェースから有効にすることができます。
機能 | ピン | 備考 | 仕様 |
DCアース | 1 | 0 V DC | |
DC出力 | 2 | 補助装置の電源供給に使用できます。 注: このピンは、電源出力としてのみ使用できます。 | 12 V DC 最大負荷 = 50 mA |
設定可能 (入力または出力) | 3–6 | デジタル入力 - 動作させるにはピン1に接続し、動作させない場合はフロート状態 (未接続) のままにします。 | 0~30 V DC (最大) |
デジタル出力 - アクティブ時はピン1 (DCアース) に内部で接続し、非アクティブ時はフロート状態 (未接続) になります。 リレーなどの誘導負荷とともに使用する場合は、過渡電圧から保護するために、負荷と並列にダイオードを接続します。 | 0~30 V DC (最大)、オープンドレイン、100 mA |
Example
- DCアース
- DC出力 12 V、最大50 mA
- I/O (入力として設定)
- I/O (出力として設定)
- 設定可能I/O
- 設定可能I/O
電源コネクター
電源入力用4ピンターミナルブロック。
24V AC/DC電源コネクター
このセクションは、24V AC/DC電源を使用する製品にのみ有効です。
位置 | 24 V AC | 24 V DC |
---|---|---|
1 | 保護アース | 保護アース |
2 | 24 V ACフェーズ | + 24 V |
3 | 24 V ACニュートラル | 0 V |
4 | 未接続 | 未接続 |
イルミネーターコネクター
位置 | ケーブルの色 (ポジショニングユニット) | ケーブルの色 (イルミネーター) | 説明 | |
---|---|---|---|---|
IL1 | 1 | 赤 | 赤 | +24V IL |
2 | 黒 | 橙 | IL1 +VE | |
3 | 灰 | 紫 | IL1 -VE | |
4 | 青 | 黒 | GND | |
IL2 | 5 | 黄 | 赤 | +24V IL |
6 | 橙 | 橙 | IL2 +VE | |
7 | 白 | 紫 | IL2 -VE | |
8 | 緑 | 黒 | GND |